讀賣新聞
静岡県警高速隊は2日、神戸市北区有野町有野、野球の関西独立リーグの球団代表高下沢容疑者(34)を道交法違反(無免許運転など)容疑で現行犯逮捕した。
 発表によると、高下容疑者は2日午後4時頃、静岡県富士市内の新東名高速道路下り線を無免許で運転するなどした疑い。追い越し車線を走り続けていたため、県警が呼び止めたところ、無免許が発覚したという。
高下沢は、「和歌山ファイティングバーズ」と「兵庫ブルーサンダーズ」の代表を務めている。そもそも同一リーグの2球団の代表をつとめていることも、かなり異様だが。

もとは野球選手。広島工大から香川オリーブガイナーズに入った内野手だ。社会人野球を経て、ベースボールファーストリーグでプレー、29歳で引退。引退後は兵庫ブルーサンダーズの代表を務めていた。

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関西独立リーグは、四国やBCと同様、石毛宏典がかかわってできたリーグだったが、経営体制が非常に不安定だったうえに、離合集散が続き混乱を極めた。これは阪神やオリックスがある関西を本拠地にしたことも大きいが、経営に、プロの経営者があまり参画しなかったことも大きいと思う。

2011年に神戸9クルーズの後身として兵庫ブルーサンダースが加盟したが、このチームが学校法人芦屋学園と提携したことはきっかけとなって、他の独立リーグとは違う道を歩まざるを得なくなった。
私は芦屋大の比嘉悟学長(現理事長)と会食したことがある。比嘉さんから「芦屋大野球部と傘下の芦屋学園高校野球部」をブルーサンダースの傘下において、甲子園ではなく直接プロを目指させる」という構想を聞いた。それ自身は素晴らしいと思ったが、これに賛同する大学、高校は一つもなかった。ありていに言えば、芦屋学園の生き残りのために奇抜な手を打ったという側面もないではなかった。
このために、兵庫ブルーサンダースは高野連や学生野球協会から公認されなくなった。このことがきっかけで、関西独立リーグは解散することとなった。

その後、兵庫ブルーサンダースが中心となってベースボールファーストリーグが発足したが、こうした経緯もあったため、2014年に発足し、四国アイランドリーグplusとルートインBCリーグが加盟する日本独立リーグ野球機構にも所属しないまま、ここまでやってきた。
ドラフトで指名される選手も何人かはいたが、他の独立リーグのようにNPBとの人的な交流はなかった。また四国やBCとの交流もない。

経営基盤は脆弱だったが、今年、堺シュライクスが加盟し、4チームの体制ができた。そして連盟の名称も二代目関西独立リーグとなったばかりだった。
高下沢代表は、リーグの中心的な経営者の一人であり、今後の運営を託するべき存在だった。そんなリーグの主要人物の一人が、よりにもよって「無免許運転」で捕まるとは痛恨の極みだ。免停になっていたのにそのまま車を運転していたということのようだが、まともな社会人のやることではない。ただの交通事故とはわけが違う。
こんな人物が代表をつとめていたということになれば、球団だけでなくリーグそのものの信用が失墜する。

二代目関西独立リーグは新しい船出の前に、いきなり座礁したようなものだ。早急に手を打ってほしい。苦労してここまでやってきた、堺シュライクスには無事に開幕を迎えてほしい。

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