地方に出張に行くと、全国紙ではなく地方紙に目を通すことが多くなる。地方紙は全国紙と異なり、いろいろなものへの忖度が少ないので、思い切った記事を書くことが多い。

昨年末以来の新潟県高野連の「球数制限」に関する報道では、地元の「新潟日報」の圧勝だった。
新潟日報は、はじめて「球数制限」が導入される新潟県春季県大会の主催者であり、記者が記録係となる。球数担当の記者も配置することになる。つまり当事者なのだが、それだけに「球数制限」の意義も重要性も良く理解していたのだ。
1月17日には、難色を示す日本高野連に対し、
改正は日本高野連が決定するため、竹中雅彦事務局長は「導入は県高野連単独では決められない」との見方を示す。また、委員会では事前の相談なく発表した県高野連の「手続き不足」に不快感が示されたという。
 ただ、選手の投球過多は以前から指摘されてきた。竹中事務局長も「日本高野連として踏み込んで考えていく課題」と語る。
 それだけに、県内関係者に不満が募る。ある私立校の監督は「傘下組織が先に進んだことに対する反発としか思えない」。野球のけが予防に取り組む山本智章・新潟リハビリテーション病院院長は「多くの選手が犠牲になっている。日本高野連には優先順位を考えてほしい」と求める。

と書いていた。

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高知新聞は、高知商野球部長の「ダンス同好会」問題で、1月25日に高知県知事の談話を紹介した。
高知商業野球部員が同校のダンス部員の有料発表会に出演したことを、日本高野連が問題視していることについて、尾崎正直高知県知事は23日の記者会見で「実質的な営利目的ではないと思われる。寛容な対応をお願いしたい」との考えを明らかにした。尾崎知事は「(ダンス同好会が)甲子園で応援してくれたことの恩返しで、今回は友情出演の側面が強かったと聞く。層であるなら寛容な処分をお願いしたい」と語った。

地元の問題だけに、詳報を掲載するのは当然だが、高知商の問題は、これを日本高野連に言いつけたのも高知県高野連だった。しかし高知新聞は高知県高野連の立場にはくみせず、明確に高知商を擁護した。この旗色鮮明も、地方紙の良いところだ。

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スポーツ庁の鈴木大地長官の「球数制限」への思い切った意見も紹介したが、先日、共同通信の記者と話をしていたら、この記者が鈴木長官に単独インタビューする記者に「何を聞くべきか」「どんなコメントを引き出すべきか」をしっかりレクチャーしたと言った。その結果として
「(高校野球に)人生を賭ける、肩が壊れてもいい、という人もいる。それは個人の自由かもしれないが、世間がそういう空気、流れを作っているかもしれない。若い人にはその後の進路でいろいろな可能性がある。自分の可能性を低く見積もらないでほしい」
という歴史に残るような名コメントを引き出したのだ。
彼は「朝日、毎日が言えないなら、僕らが言わないと」と言った。
鈴木長官のコメントは、朝日、毎日、讀賣など凡百の新聞ではダイジェスト版しか紹介しなかったが「新潟日報」は、フルコメントを紹介した。

今、石垣島にいるが1.7万部しかない「八重山毎日新聞」は、昨日のLamigo対ロッテの試合を生き生きした筆致で紹介している。

いろいろなところに気を使って、ろくなニュースを出さない全国紙と、地域から自分たちの声でニュースを発信する地方紙、どちらが「ジャーナリズム」と言えるのかは明らかだろう。

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