選択と集中、実行、と言う言葉は日本高野連にはないようだ。ひたすら思っているのは「逆風をかわすこと」だろう。

毎日新聞

日本高校野球連盟は13日、大阪市内で全体審議委員会を開き、学校のダンス同好会の有料イベントに野球部員を参加させた高知商の野球部長の処分などについて再び議論したが、結論は出ずに20日の理事会で判断することを決めた。一方、入場料金が500円だったことから、日本学生野球憲章が禁じる商業利用には当たらないと判断した。

たった1週間先送りすることに何の意味があるのか。高知商野球部長の宙ぶらりんな「謹慎状態」がまた1週間伸びるだけだ。

「入場料500円」は、商業利用ではないとはっきりしたのは良かった。同様の例がたくさん上がってきていることもあり、いつまでも「入場料500円とるとは、けしからんやも知れず、そうでないやも知れず、ややもすればややもするぞ」みたいなことをぐずぐす言い続けるわけにはいかなかったのだろう。

IMG_6059


しかし、「部員がユニホームで舞台に上がり、パフォーマンスするのはいかがなものか」との意見が出た という。
「いかがなもの」って、学校のイベントにその学校の生徒がユニフォームを着て出場することに問題があるかのような言い方をすること自体「いかがなもの」かと思うが。

要するに、この問題で具体的な処分をする気はもうない。世事に疎い日本高野連も、この逆風には気が付いているのだ。
しかし、日本高野連が「すいませんでしたー」とは言えないから、渋面を作ってユニフォーム問題で「けしからん、きつく叱りおく」と言って収めたいところなのだろう。

でも、その「叱り方」を間違えれば「なんでユニフォームをそんなに神聖化するんだ」みたいな批判も浴びる。

で、その上で「ユニフォームもおとがめなしですよー」という予告編も付いている。

以前は同憲章に基づいて作られた「アマチュア問答集」にテレビや舞台にユニホームを着て出演してはいけないと規定され、加盟校に配られていた。だが、2010年の憲章改正後は問答集を配布していない。西岡副会長も「今は規定がない。(加盟校への周知不足について)高野連の不手際を認めざるを得ない」と話しており、問答集の効力は失われている。

じゃ、なんでここまで高知商をまな板の上に置いたままにしたのか?

「私たちも時代に応じて変わるべき時が来た。高知商は、野球部もダンス同好会も、元気に頑張ってほしい」と笑顔で言うことができれば、拍手大喝采なのだが。

IMG_6819



1979年藤沢公也、全登板成績【ドラフト指名5度目で入団した27歳の新人王】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!