昨日の東京ドームで2人そろって巨人-広島戦を観戦した。

最近の渡邊恒雄は、げっそりと肉が落ち、さすがに九十翁の容貌となった。しかし「長嶋君が歩けないなら背負いたい」などと意気軒高だ。

長嶋茂雄は大病以来、風貌が変わってしまった。痛々しい姿にも慣れてしまったが、それでも久々に見る姿は面やつれがなく、多少元気そうだった。

しかしこの2人のツーショットには複雑な感慨を覚えた。

ナベツネは、プロ野球に何の貢献もしていない。
権力が大好きで、大正力の後継者を僭称して自分の権勢を誇示するために、読売ジャイアンツをアクセサリーとして身にまとっていただけだ。彼は野球界にとってプラスになることは一つもやっていない。野球の進歩の流れに棹を差すようなことしかしていない。
野球界が自分のことしか考えない利己的な体質なのも、読売、ナベツネ体質の影響を受けたからだといえるだろう。彼がいなければ、野球界はこんなに頑迷な体質にはなっていなかっただろう。

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長嶋茂雄は、プロ野球をナショナルパスタイムにした人物である。1958年まで、日本では大学野球のほうが人気があったが、長嶋が巨人に入団したこの年を境にプロ野球の人気が上回る。1959年6月の天覧試合での長嶋の本塁打でその人気は決定的になった。巨人戦だけに頼ったNPBセ・リーグの「放映権ビジネス」も長嶋がいなければ成立しなかった。

その最大の利益享受者が日本テレビ、読売新聞であることを考えれば、ナベツネ、長嶋茂雄の2ショットは「昭和のプロ野球・メディアのビジネスモデル」の象徴であるかのように思えた。

東京ドームでは「長嶋終身名誉監督が観戦している」旨が、アナウンスされた。あたかも皇室のような扱いだ。
この2人が、今から始まる令和の時代の野球界に果たす役割は何もない。
長寿はめでたいことだが、特に92歳翁は、愚かで保守的な野球界の体質を変えるためにも、権力の座から退き、どこでなと余生を送っていただきたい。

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2016・18年松坂大輔、全登板成績

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