旧聞ではあるが、3月22日
NHK
高野連=日本高校野球連盟は、球数制限の導入について検討する有識者会議のメンバーを決定し、元プロ野球選手で早稲田大学野球部の監督を務める小宮山悟さんなど13人が選ばれました。
私は13人のうち、5人に取材をしたことがある。「球数制限」に関して〇推進派●否定派△どちらともいえない、に分けてその発言をチェックしよう。
●宇津木妙子(日本ソフトボール協会副会長)
野球、ソフトボールの振興には前向きだが、上野由紀子の登板過多などを見ても、野球選手の健康面に対する知識が豊富とは思えない。
〇岡村英祐(弁護士、元京大野球部投手)
7年前に話を聞いたことがある。柔道女子日本代表の国際強化選手15人が暴力事件で全柔連を訴えた際の弁護を担当。所属する大阪の太陽法律事務所はスポーツ選手の権利保護を手掛ける。共著で以下の本も出版。アスリートの健康面に強い関心。権利擁護の立場から導入賛成に回るのではないか。
〇川村卓(筑波大監督)
筑波大「野球学部」の中心的存在。早くから「球数制限」の必要性を訴える。
元プロ選手も学ぶ「野球学」広がり見せるワケ
△小宮山悟(早大監督、元プロ野球ロッテ)
従来の野球指導には懐疑的な姿勢だが、球数制限には以下のようなコメント。
「一律に線を引くのは難しい。正しい投げ方ができる子に関しては、球数制限なしでもいいと思っている」「正しい投げ方をすれば故障は軽減される。正しい投げ方を高校生がきちんとできるかどうか」
●田名部和裕(日本高野連理事)
関西大学卒業後、1968年 日本高等学校野球連盟の事務局に入り、事務局長、参事、2010年からは、理事。現在の高校野球の「体質」を作った一人であり、守旧派と考えられる・
△土屋好史(日本中学校体育連盟・軟式野球競技部専門委員長)
全軟連は学童の「球数制限」を導入した。土屋氏は「球数制限容認」に傾いた群馬県野球連盟の幹部の一人であり、理解を示す可能性はある。
〇富樫信浩(新潟県高野連会長)
昨年12月、「球数制限」導入にかじを切った新潟県高野連のトップ。
△中島隆信(慶大商学部教授)
「高校野球の経済学」という非常に面白い著書がある。外部有識者として「球数制限」を冷静に判断すると思われる。
●正富隆(日本高野連医科学委員会委員)
2017年12月の「日本野球科学研究会」で、少年野球の酷使による「野球肘」について発表。「球数制限」の問題もよく知る有識者だが、同時に「甲子園ドクター」として高野連の姿勢に理解も示している。
●百崎敏克(佐賀北元監督)
「進学校が、練習量で勝る強豪校を倒すには体力をつけるのが大切」が持論。文武両道型の指導者だが「球数制限」には消極的。
●山崎正明(高知県高野連理事長)
高知商の「ダンス同好会」問題について、日本高野連に報告をした中心人物であり、守旧派。
「明徳義塾は市川悠太投手(2年)が秋の大会を1人で投げ抜き、秋の日本一になりました。力勝負ができる投手を擁して、勝負しに行けることは強いですね」
〇渡邊幹彦(全日本野球協会医科学部会部会長)
「高校野球では複数投手を擁するチームが勝てるようなルール作りができないだろうか。予選を勝ち上がる夏の甲子園と違い、センバツは招待大会。出場校を選考する際、複数投手のチームを優先してはどうだろうか。選手9人がいずれも投手ができ、1イニング1人ずつ投げるようなチームが出てこないか。強いだけでなく、100年先の高校野球を見据え、そこに挑戦するチームを選んでほしい」
●渡辺元智(横浜元監督)
今の高校野球指導者に多い「総論賛成各論反対」の代表格。
「私は選手側に立って「球数制限」を考えた時に、大事なことでいいなと思います。ただ全国、日本高野連を中心にしていろいろな意見を出す中で決定するのがいいですよね。 ちょっと時期尚早だと思います。しっかりとした根拠がないと。 例えば公立高校の1回戦。優勝候補のチームと戦って、ひょっとしたら勝てそうな雰囲気だなんて時があるわけです。そんな時に、球数制限でエースが代わった、まだ勝てる可能性があるのにもかかわらず100球で終えて交代するしかない、となったら。
全然ピッチャーがいないのにどうなるんだよ、となるわけです」
自身の「勝利至上主義」に無自覚な印象。
13人のうち〇が4人、●が6人、△が4人。しっかりした議論がなければ、最終的には渡辺元智氏の意見が「結論」になってしまうのではないか。
結局「様子を見る」「何もしない」になる可能性が高いと思う。
2016・18年松坂大輔、全登板成績
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●宇津木妙子(日本ソフトボール協会副会長)
野球、ソフトボールの振興には前向きだが、上野由紀子の登板過多などを見ても、野球選手の健康面に対する知識が豊富とは思えない。
〇岡村英祐(弁護士、元京大野球部投手)
7年前に話を聞いたことがある。柔道女子日本代表の国際強化選手15人が暴力事件で全柔連を訴えた際の弁護を担当。所属する大阪の太陽法律事務所はスポーツ選手の権利保護を手掛ける。共著で以下の本も出版。アスリートの健康面に強い関心。権利擁護の立場から導入賛成に回るのではないか。
〇川村卓(筑波大監督)
筑波大「野球学部」の中心的存在。早くから「球数制限」の必要性を訴える。
元プロ選手も学ぶ「野球学」広がり見せるワケ
△小宮山悟(早大監督、元プロ野球ロッテ)
従来の野球指導には懐疑的な姿勢だが、球数制限には以下のようなコメント。
「一律に線を引くのは難しい。正しい投げ方ができる子に関しては、球数制限なしでもいいと思っている」「正しい投げ方をすれば故障は軽減される。正しい投げ方を高校生がきちんとできるかどうか」
●田名部和裕(日本高野連理事)
関西大学卒業後、1968年 日本高等学校野球連盟の事務局に入り、事務局長、参事、2010年からは、理事。現在の高校野球の「体質」を作った一人であり、守旧派と考えられる・
△土屋好史(日本中学校体育連盟・軟式野球競技部専門委員長)
全軟連は学童の「球数制限」を導入した。土屋氏は「球数制限容認」に傾いた群馬県野球連盟の幹部の一人であり、理解を示す可能性はある。
〇富樫信浩(新潟県高野連会長)
昨年12月、「球数制限」導入にかじを切った新潟県高野連のトップ。
△中島隆信(慶大商学部教授)
「高校野球の経済学」という非常に面白い著書がある。外部有識者として「球数制限」を冷静に判断すると思われる。
●正富隆(日本高野連医科学委員会委員)
2017年12月の「日本野球科学研究会」で、少年野球の酷使による「野球肘」について発表。「球数制限」の問題もよく知る有識者だが、同時に「甲子園ドクター」として高野連の姿勢に理解も示している。
●百崎敏克(佐賀北元監督)
「進学校が、練習量で勝る強豪校を倒すには体力をつけるのが大切」が持論。文武両道型の指導者だが「球数制限」には消極的。
●山崎正明(高知県高野連理事長)
高知商の「ダンス同好会」問題について、日本高野連に報告をした中心人物であり、守旧派。
「明徳義塾は市川悠太投手(2年)が秋の大会を1人で投げ抜き、秋の日本一になりました。力勝負ができる投手を擁して、勝負しに行けることは強いですね」
〇渡邊幹彦(全日本野球協会医科学部会部会長)
「高校野球では複数投手を擁するチームが勝てるようなルール作りができないだろうか。予選を勝ち上がる夏の甲子園と違い、センバツは招待大会。出場校を選考する際、複数投手のチームを優先してはどうだろうか。選手9人がいずれも投手ができ、1イニング1人ずつ投げるようなチームが出てこないか。強いだけでなく、100年先の高校野球を見据え、そこに挑戦するチームを選んでほしい」
●渡辺元智(横浜元監督)
今の高校野球指導者に多い「総論賛成各論反対」の代表格。
「私は選手側に立って「球数制限」を考えた時に、大事なことでいいなと思います。ただ全国、日本高野連を中心にしていろいろな意見を出す中で決定するのがいいですよね。 ちょっと時期尚早だと思います。しっかりとした根拠がないと。 例えば公立高校の1回戦。優勝候補のチームと戦って、ひょっとしたら勝てそうな雰囲気だなんて時があるわけです。そんな時に、球数制限でエースが代わった、まだ勝てる可能性があるのにもかかわらず100球で終えて交代するしかない、となったら。
全然ピッチャーがいないのにどうなるんだよ、となるわけです」
自身の「勝利至上主義」に無自覚な印象。
13人のうち〇が4人、●が6人、△が4人。しっかりした議論がなければ、最終的には渡辺元智氏の意見が「結論」になってしまうのではないか。
結局「様子を見る」「何もしない」になる可能性が高いと思う。
2016・18年松坂大輔、全登板成績
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この記事だけで判断するに、一番おかしいのは個人的にはこの方です。
●正富隆(日本高野連医科学委員会委員)
2017年12月の「日本野球科学研究会」で、少年野球の酷使による「野球肘」について発表。「球数制限」の問題もよく知る有識者だが、同時に「甲子園ドクター」として高野連の姿勢に理解も示している。
甲子園ドクターなら、選手の安全を守るのが第一ではないか。
野球肘や、球数制限の問題についても医学的観点からよくご存知のこの人物が、どういうロジックで守旧派なのでしょうか。
高野連の医科学委員会委員なんて、高野連の思想の旗振り役でないと出来ないんだと思いますが、それにしてもあんまりだと思いました。
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