ようやくDeNAへの譲渡が決まりそうな横浜ベイスターズである。関西在住の私がこのチームを実際に見る機会は年に1度くらいなのだが、いつも思うのはおとなしいチームだということ。無味無臭というか、顔が見えないというか。
昔は加藤博一とか屋敷要とか斉藤明夫とか、いかつい顔の選手がいたし、さらにさかのぼれば、松原誠、中塚政幸、福嶋久晃、伊藤勲(亡くなっていたとは驚き)と職人のような顔ぶれがいたのだが。
ただ、このチームは別当薫監督の時代から、野球は実に淡泊だった。中日ファンだった亡父が、大洋巨人戦を見て「何で大洋はこんなに簡単に打ちあげるねん!」と嘆いていたのを思い出す。
昭和の時代、広島やヤクルトは弱小チームという印象があったが、大洋は少し違った。いつも「勝たなくてもいいのだ」と思っているような、趣味で野球をしているような、不思議な球団だった(このあたり個人的な感想。横浜ファンにはあらかじめお詫びします)。
しかし、ここ4年間の負けっぷりのひどさは“洒落にならない”水域に入っていると思う。4年間で194勝368敗。ほぼ1勝2敗のペースだ。ペナントレースは夏にはとっくにあきらめて、あとは選挙の泡沫候補みたいな「独自の戦い」。ファンもたまらないだろうが、他チームのファンにしても興がそがれること甚だしい。なぜ、そうなのか。数字で見てみることにする。まずは、5年間のチーム成績と、年俸総額。打撃の各種データ。

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チームは大矢新監督の2007年の4位を最後として、テールエンダーを続けている。
年俸は、中の下くらいだが、広島のようにイチローの年俸より低いというレベルではない。広島はポリシーを持って年俸を抑えているが、横浜はそんな感じない。ここでも「そこそこ」という印象だ。昨日、NPBの「白星の価格」を紹介したが、年俸総額は中位でも、勝ち星が少なすぎるから白星の価格は跳ね上がる。
打撃の各種STATS。このチームには村田修一という屈指のスラッガーがいるから、本塁打=HRは比較的上位にいる。しかし盗塁=SBの少なさ。スーパーカートリオをはじめ、大洋、横浜には「走」のスペシャリストが多かったが、その伝統は断たれた印象だ。今年の盗塁王、巨人藤村大介の28をチーム全体で辛うじて上回っている。
それ以上に深刻なのは、四球の少なさと三振の多さ。統一球や審判団再編の影響もあるかもしれないが、今年の横浜は三振が四球の三倍を超えている。この数字から見ても、横浜の攻撃の淡白さは明らかだ。
選手の能力には限界がある。誰もが安打、本塁打を量産することは不可能だ。しかし、球を見極めることで相手投手を消耗させ、四球で出塁を狙うのは、意識さえあれば可能なはずだ。また、盗塁企図は能力に加えて、次の塁を奪うという「意志」が重要だ。横浜ベンチは、選手に「球を見極めていけ」「次の塁を取れ」という指示をしていなかったのではないか。投手出身の尾花監督と関係があるのだろうか。
その結果として、打撃面の総合的な生産性を表すRC27が、3年連続で最下位。要するに、打者に「好きに打たせていた」のではないかと思われる。

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