昭和の時代、日曜の夜は「プロ野球」だった(他の曜日もそうだったが)。大河ドラマもあったが、あれはテーマによって見たり見なかったりした。戦国武将と新選組以外は見なかったように思う。


130試合時代のプロ野球は、基本的に月曜と金曜が休みだった。
で、土日はデーゲームとナイトゲームが半分ずつくらい。テレビ中継が必ずある巨人戦は、よほどのことがない限りナイターだった。

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巨人が好きだったことはないが、王や長嶋が登場するナイターを見ながら日曜の晩飯を食べるのは楽しいことだった。親父は夏が近づくとランニングシャツ1枚で瓶ビールを飲んで、汗をかきながら赤い顔で野球に見入る。中日ファンだから、巨人がリードし始めるとつまらなそうな顔になり、居眠りをしてしまう。
夜8時53分とか4分とかになると「残念ながらこのあたりで」とアナウンサーが本当に残念そうに言って、続きは夜のスポーツニュースで(のちには「プロ野球ニュースで」)ということになる。

おもしろい試合の場合は、親父ともどもラジオに切り替えてなおも試合を追いかける。

そういう時代が長々と続いた。昭和中期に生まれた私は「昭和」という時代は終わりのない長い長い時代だと思っていたが、その長い時代の間中「ナイターで巨人戦」を見てきたのだ。

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今のプロ野球は暑くならないうちは、週末は基本的にデーゲームだ。
MLBなどは試合開始時間を遅らせて、野球ファンを一日中テレビ観戦にくぎ付けにさせようとするが、NPBはそういう意識は全くないので、6試合ともにほぼ同時間に試合を始めて、まだ陽のあるうちに終わらせてしまう。球場にいる人はそれで満足かもしれないが、野球のない夜を過ごす私などは、手持無沙汰のあまり込み入り過ぎてわけがわからない「いだてん」を見るともなしに見て、ため息をつきつつ深酒をするのである。


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