プロ野球歴代1位の通算3085安打「やたら偉そう」な張本勲氏のすごさ
生では一度しか見たことがないが、張本勲はただならぬ選手だった。

ひときわ大きな罵声を浴びて打席に立ち、不敵な笑みを浮かべていたこと。「張本!お前は悩みを持っている」というヤジにも、平然としていたこと。
そして何より、テイクバックが一切なく、バットを構えたところから真下に振り下ろしていたのが強烈な印象になっている。

P4200286


記録については私のほうが詳細に、NumberWebに書いた。

張本勲は、打者として本当に偉大だ。あっぱれ!な記録5つをほめ殺す。

巨人に移籍して谷沢健一と激しい首位打者争いをしたのも強烈に覚えているが、テレビでまじまじと見て痛感したのは「腕っぷしの強さ」だ。腕の力一本で、とんでもない飛球を飛ばすのだ。
円熟期の王貞治が美しいフォームからまるでオートメーションのようにボールをスタンドに運んでいたのとは、全く対照的に、張本はものすごいライナーをグラウンドのあちこちに打ち分けていた。

若い投手と対戦する時は、張本はバットを杖のように地面に突いて、ボールを見送ったりもした。紳士そろいの巨人にあっては、まさに赤面だった。
落合博満もただならぬ迫力ではあったが、それとも少し違っていた。

しかし、往時の張本のことを今更、「偉い選手だった」といったところで仕方がない。彼は「守旧派」を代表して発言しているのであり、若い者の台頭が気に入らない年寄りに向けて、サービストークを毎週吹いているわけだ。
「そうだ、そうだ、わしらの時代はすごかったんだ。お前らなんか足元にも及ばない」といいたい老いぼれの気持ちを代弁しているのだ。江尻良文さんもその一派だが。
「キャンプで3000球は投げ込まないと、一流の投手とは言えないと米田哲也さんはいってたね」
このてのたわごとが、現実の野球界に影響を与えてはたまらない。

P4200300



J.ブルーム、全本塁打一覧|本塁打大全

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!