アンリトゥンルールは、他のスポーツにもあるようだが、MLBが有名だ。

主要なものはこれくらいか

大差がついた試合では3 - 0から打ちにいってはならない。
大差がついた試合で盗塁をしてはならない。
投手が打者を抑えたとき、派手なガッツポーズをしてはならない。
ホームランを打ったとき、派手なガッツポーズをしてはならない。
連続本塁打の直後の打者は初球を打ってはならない。
ノーヒットノーランや完全試合が継続中にバントヒットを狙ってはならない。


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基本的には試合中に「相手への敬意」を忘れてはならないということだろう。
大差がついた試合でのふるまいは、勝敗が明らかになった後で個人記録を狙うことを戒めている。
この背景には、野球は勝ったり負けたりするものだ。試合の勝敗は「時の運」である。という考え方がある。
野球は「リーグ戦」という概念を発明したスポーツでもあり、アメリカではあらゆるカテゴリーで主としてリーグ戦が行われている。そのことが勝敗に過度に拘泥しない価値観を生んだのだろう。
一戦必勝のトーナメント戦が多い日本のアマチュア野球とは価値観が違っている。
派手なガッツポーズを戒めるのも「勝者と敗者は入れ替わるもの」という価値観があるのだと思う。

もう一つは「野球とは、投手が全力で投げ、打者がそれを全力で打ち返すものだ」という観念が存在することだ。バントに対するネガティブな評価はそれによっている。

これには異論もある。タイ・カッブはこう言っている。
「50cm先に転がしたヒットと、50m先に飛ばしたヒット。この両方が同じヒット1本として扱われることは、野球のルールの最も素晴らしい部分である」

バントは「時と場合を選ぶ」戦術だといえるだろう。

アンリトゥンルールは少しずつ変わりつつあるようだが、基本的な考えは変わらないだろう。

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日本の野球は「勝てば官軍」であり、どんな手を使ってでも勝てば称賛される。卑怯なプレーも「勝利のため」であれば許される。教育の一環である高校野球でも同様だ。

やはりトーナメント戦の影響が大きいと思うが、もう少しこのことについて深く考えるべき時に来ているだろう。
無邪気な「勝利至上主義」は、見直すべきだろう。


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