ついこの間まで、二軍の試合に出ていたプロ野球選手が、オレオレ詐欺の元締めである。

日刊スポーツ
警察官を名乗り、80歳男性からキャッシュカードと現金をだまし取ったとして、兵庫県警長田署は30日、プロ野球オリックスの元選手で無職奥浪鏡容疑者(23=広島県呉市)を詐欺と窃盗の疑いで逮捕した。捜査関係者によると、奥浪容疑者は「キャッシュカードをだまし取っていないし、お金を引き出したことも知らない」と容疑を否認している。

スピード違反、無免許運転でチームを放出され、トライアウトにも参加したが、今度は児童買春で逮捕され、さらに今回は、手のこんだ犯罪を主導した。

「これは奥浪という性格の良くない一個人がやったこと。野球とはなんの関係もない」
と言ってはいけないだろう。

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彼は曲がりなりにもスラッガーとして期待されたエリートだったのだ。
2017年の春先には体重オーバーで一軍キャンプから二軍送りになっている。自己管理ができなかったのは彼の責任かもしれないが、善悪の区別も、自己の欲望を抑制することも学ばなかったのは、教育の責任ということもできよう。

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彼が出た創志学園は、端的に言えば「勉強をする生徒」「スポーツをする生徒」が、ただその目標のためだけに学ぶ新しいタイプの学校だ。最近の私学は「予備校」に近い体質になっているが、その中でも身も蓋もない「成果主義」の学校だと言われている。
奥浪はこの高校で何を学んだのか。何を学んでこなかったのか。長沢宏行監督は何を仕込んだのか。頭を使わずに、自分で判断せずに、ただ闇雲に目標に向けて走ってきたのではないか。

この男の資質の問題であるのは間違いないが、それに加えて「野球がこんな男を作った」という部分はないのか、考える必要があるだろう。


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