2回目の会合が開かれた。あと2回で結論を出すそうだ。
この回は、甲子園ドクターの正富隆医師から具体的なデータの提示があったという。

毎日新聞
日本高校野球連盟が設置した「投手の障害予防に関する有識者会議」(座長・中島隆信慶大教授)の第2回会合が7日、東京都内で開かれ、1大会で一定の球数制限を設けることを、答申に盛り込むことを決めた。新潟県高野連が問題提起した1試合100球といった、1試合での球数制限は見送ることになった。

正富医師は昨年8月に取材をしたが、記事掲載をやめるように言われた。高野連から委嘱を受けている立場であり、一方的に高野連を非難するような論調になることを恐れたのだと思う。

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この段階までに、関係者が「準々決勝から球数制限をする」という方向での決着すべく動いていたが、そうはならなかった。準々決勝以上の16強となれば、全出場校の0.4%しか対象にならない。これでは「二階から目薬」で実効性はない。

大会単位の制限は全出場校が対象になるのでそれよりはましだが、設定はより複雑になる。夏で言えば決勝まで6試合投げるチームと、5試合のチームができる。これをどうするのか?さらに、準決勝以下で投げるチームはどうするのか。
一律で600球なり500球なりにした場合、2~3試合で敗退したチームは事実上野放しになる。
試合数に区切って球数の制限をすべきだろう。

さらにこれが甲子園だけでは意味がない。川村卓副座長も言うように地方大会から導入しなければ、実効性はない。甲子園出場校だけなら対象校は1%強にとどまる。

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この案が支持されたのは、100球を超えて投げたい投手の気持ちを大事にしたいとの意向があったようだが、だからと言って従来のように150球を超えて投げても良いのかという話も出て来よう。

あと2回の会合の間に、この問題についてより実効性のあるルール作りをすべきだろう。

同時に、指導者のメディカル面への理解を深めるとともに、原始的で野蛮な指導法を見直すことも重要だろう。

私は今、球数制限についての本を書いている。もうすぐ入稿するが、この議論に間に合えばと思っている。


省エネがなんだ!!投げに投げてイニング稼ぎ3/1960~1986・150球以上投球者・球数が多い順

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