毎度毎度、こういうブログを書いて申し訳ないが、大物野球評論家の影響力は大きいので、指摘しておきたい。

サンデーモーニング
張本勲「交流戦はね、やっぱりパ・リーグの方が力がある」と指摘。理由については「投手がいい。ドラフトでこの10年くらいパ・リーグの方がいい投手を全部、クジで当ててるから。各球団に1人か2人、いい投手がおりますから。セ・リーグは菅野と広島の大瀬良、今永くらいのもんだからね」

たまたまくじ運がいいだけで、2005年から14年間で13回もパ・リーグが勝つことが説明できるのか?
いい投手を全部くじで当てているはずもない。もちろん、セのスカウト力がダメで、外れ選手を当てている可能性は否定できないが、それだけで説明できるはずもない。
張本はパの東映、日本ハム出身だが、巨人、セ・リーグの肩を持つ。要するにセは運が悪くて負けているだけだといいたいわけだろう。
セは交流戦の勝敗で決まっていたドラフト2位以下の使命順を、セパが隔年で優先するように改定するように要求して容れられた。これはセが勝てないと認めたようなものだが、セ側には多少「くじ運が」という気持ちもあるのだろう。

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幻冬舎plus
広岡達郎「菅野がたびたび大量失点で降板したのは、ボッテリと太った姿と無縁ではないと私は見ている。腹や腰に肉がつきすぎたため、下半身や上半身のひねりにキレがなくなったのが大量被弾や腰の故障につながったのではないか。(中略)菅野が完全復活するには、腰痛治療だけでなく、余分な肉をそぎ落とす体質改善が先決だろう。そのためには肉食に偏らず、植物性の自然食も摂るバランスのよい食生活を送ることだ」

100年一日のごとくとはこのことだ。昭和40年代と同じことを言っている。広岡は西武時代、選手に菜食を強制しながら自分は痛風になって顰蹙を買った。今のプロ野球は管理栄養士もいるし、健康管理のレベルははるかに高くなっている。広岡の指摘は、巨人フロントには片腹痛いことだろう。

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少し前、曽野綾子がシングルマザーの苦境に対して「私たちの時代も貧しかったが、みんな我慢したものだ」と語って非難を浴びたが、世の老人は「今、現実社会で何が起こっているか」を見聞きせず、さしたる勉強もせず、昔の感覚で思ったことをそのまま話している。

一笑に付せばよいのかもしれないが、世間の「物事にあまり深くコミットしない一般の人々」それも年配者には、こうしたわかりやすい言葉が心地よく感じられる。
「交流戦、セが弱いのはくじ運が悪いから」
「菅野の不振は太りすぎ」
こんなバカな意見が、一定の支持を得ているのは、かなり悩ましい。


省エネがなんだ!!投げに投げてイニング稼ぎ3/1960~1986・150球以上投球者・球数が多い順

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