日本野球協議会という組織があるのをご存知だろうか。NPBとアマチュア野球(学生野球、社会人野球)そして独立リーグ、女子野球、少年野球までが加わって野球界の未来を考える協議会だ。
もとはNPBとアマだけの会合だったが、独立リーグがオブザーバーとして参加している。

2016年に誕生したときは、かなり期待をしたものだ。特に独立リーグも会議に参加していると聞いて、エクスパンションなどの議論がされるかと思った。

しかし、この協議会は今に至るも何もしていない。当初は、プロアマの壁をまたいだ侍ジャパンの選出などにも関わると言われたが、侍ジャパンはNPBの事業になり、電通、日本テレビが取り仕切っている。
また、独立リーグはこの会議でPB側との連携強化、具体的にはNPBのマイナー・リーグ化を働きかけたが、NPB側は洟も引っ掛けなかった。

「野球離れ」に対して、普及活動をする必要性は高まっているが、野球協議会が率先してこれを働きかけたわけでもない。

集まっているだけで、何もしていないのだ。

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初期の頃から参加している人に話を聞くと「もう終わっている」とのことである。定期的に集まって「うちはこんなことをしている」と意見交換しているが、それだけ。「協議」らしきものはしていない。

その後、高野連が「200年構想」を発表。NPBや大学野球も野球普及活動を始めた。野球協議会で報告はされているが、別個の活動だ。

日本野球協議会は、この度、これを取りまとめた「野球普及振興活動状況調査2018」を発表した。中身は2017年の活動報告。2年も前の活動を今更報告するのもまぬけだが、中身は、会員団体が好き勝手にやった普及活動を集計しただけだ。別に協議会が何らかの役割を果たしたわけではない。
本来なら、協議会で一定の方針、ガイドラインを決めるなり、予算をとってくるなり、リーダーシップを発揮すべきだが、そういうことはしていない。

サッカーの普及活動とは異なり、日本の野球普及活動は、各団体や学校、個人が思い思いにやっている。私は何十箇所も取材をしている。それぞれの取組は素晴らしいし、指導者には頭が下がるが、その多くから「私は自分ができることをしているだけ」という言葉を耳にするのだ。「連携は?」と聞けば、それは考えていないと言われる。だから広がらないし、相乗効果も期待できない。

野球関係者は「合同でなにかする」のが本当に苦手だ。よそ者に頭を下げられない、言うことを聞けない、猿山のボス猿みたいな人ばっかりなのだ。

野球協議会はそういうボス猿の会合なわけだが、結局、見合っているだけで手を取り合って何かをしようとはしていないのだ。

野球界ではよくあることだが、野球以外の人からなにか言われるとか、アメリカから圧力がかかるとか、外圧がない限り、自体は変わらないだろう。ほんとうにがっかりだ。

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