吉本興業などの芸人が謹慎処分になったのは、今時ならではの話だと思う。
昔は師弟関係があって、吉本の師匠の弟子は吉本が一般的だった(吉本の横山やすしの弟子の横山たかしが松竹芸能というような例外は多々あったが)。また出演する小屋が吉本系か松竹芸能系かでも所属が分かれた。
しかし、今は芸人には先輩後輩の関係があるだけだ。吉本興業や松竹芸能の芸人は「所属」といっているが、ほとんど契約はしていない。そもそも芸人のステイタスがはっきりしなくなっているのだ。

芸能プロは、仕事を所属する芸人に割り振るが、吉本や松竹のように芸人の数が圧倒的に多いプロダクションでは、仕事を振り分けてもらえる芸人は限られている。反対に芸人が自分でとってきた仕事を事務所に報告し、わざわざマージンをピンハネしてもらうことさえある。少額の場合は「ええわこれくらい」ということもある。
「闇営業」というが、売れていない芸人の場合、闇にするか表にするかは、芸人の判断にゆだねられることも多いのだ。

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芸人をやりながらクラブや風俗などのボーイのアルバイトする人もたくさんいる。その関係で、やくざ、反社会勢力とつながることは普通にある。夜の世界は、闇の世界でもあるからだ。そのあたりを洗い出したら、きりがないだろう。

たまたま有名な芸人が、詐欺グループの宴会に出て祝儀を貰ったから大問題になっているが、夜の社会がある限り、この関係を断つことはできない。
ただ、いわゆる暴力団ではなく、半グレやオレオレ詐欺グループなど、やくざの中でも新興で、筋目の悪い一派とつながったから、彼らもどんどん暴露するし、こういう騒ぎになった。

本当のやくざは芸人と同類だと思っているから、仁義を通した。少し前までこういうことは起こらなかった。

野球選手が引退すれば、昔は飲食業をやったが、銀座や新地など繁華街に店を出せば、当然、土地の暴力団とつながりができる。みかじめ料も払わなければならない。関係は今に至るも不可避だ。水商売をしている限り、付き合いは絶対にできる。

昭和の時代、野球は地方で試合をするときは、土地の親分がプロモーターになることも多かった。そうでないときも球団関係者は一升瓶をもって組事務所を訪れ、挨拶をする。そうすれば、問題は起きなかったのだ。大相撲の巡業も同じ、映画のロケも同じだ。

ちなみに落語は金にならなかったので、やくざと顔を合わせることはほとんどなかった。やくざは浪曲が好きだった。戦前には全身に入れ墨をした師匠もいたが。

問題は、昔のやくざが暴対法によって壊滅状態にさせられ、変質したことだ。みかじめ料もとれなくなったため、暴力団は企業舎弟を作り、地下に潜伏した。また半グレや中国人などの外国人を手先に使って過激な仕事をするようになった。彼らには仁義はない。目先の金を追いかけてとんでもないことをする。

このために、昔は何でもなかったことが、みんな「やばいこと」になっている。芸人や野球選手でも、昔と同じ感覚で夜の街で遊んでいれば、簡単に地雷を踏んでしまうこともある。清原和博などは典型だろう。

芸人は無理だろうが、野球選手はもう夜の街にはいかないことだ。お姉ちゃんのいるようなところに行ってちやほやされるのがうれしい選手は、今もいるだろうが、見境が付かないのだから、やめておくに限る。

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えっ!もう降板!!2|1回未満の先発投手2002~2019・球数多い順

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