「お前」論争はまだかわいいものだ。
夕刊フジ
「闘魂こめて」の通称で知られる巨人の球団歌のイントロが聞こえてくると、スタンドの竜党から激しいブーイング。さらに「ゆけゆけ、それゆけ、巨人軍~」という歌詞のサビに入るや、右翼席の巨人ファンの歌声にかぶせるように、左翼席の声量が一気に上がり「死ね死ね、くたばれ、巨人軍~」という替え歌が熱唱されたのだった。
昭和の昔から、相手をおちょくるようなヤジはプロ野球観戦の「味」のひとつだった。
相手をけなすのではなく、笑いを絡めて揶揄するのだ。

古い話だが、相手の野手がエラーをすると、昔のパ・リーグファンは
「やった、やった、またやった、〇〇がやった、またやった」
とはやし立てた。エラーが続くと
「あーあ!あーあ!」敵も味方も爆笑したものだ。
投手が代わると
「だーれが投げてもいーっしょ!だーれが投げてもいーっしょ!」
試合に勝つと
「勝った、勝った、また勝った、勝たんでもええのにまた勝った」
本当はうれしくてたまらないのに、こういうのだ。

負けた相手チームも「このやろう」とは思うが、みんなが「洒落」だと思っていた。
どっちにしても、球場を出れば飲み屋で管を巻いてから帰るのである。
負けたからと言って、酒がまずくなるわけではない。野球は勝ったり負けたりするものだからだ。

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残念ながら「死ね死ね、くたばれ、巨人軍~」には、そういう諧謔の味はしない。
たかがプロ野球を「生き死に」の話にしてはいけないだろう。

今の球場は、どこも大応援団で個別のヤジなど聞こえないが、気の利いたやり取りをする「大人の野球観戦」は、もうなくなったと痛感する。
きこえてくるのはどっちが官軍で、どっちが賊軍かと思うような「必死の声援」だけである。



えっ!もう降板!!2|1回未満の先発投手2002~2019・球数多い順

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