オールスターの「プラスワン投票」、阪神、原口の投票は6662票だったという。全体での投票総数も10万そこそこ。これではちょっとした組織票が通ってしまう。

「プラスワン投票」は、MLBに倣ってやっているが、MLBでは投票の桁が二けた違う。わざわざ最後の1人だけ別に投票をするのは、オールスターへの注目度を高めるためだ。そこで、これだけしか票を集められないのでは、やらないほうがましだ。NPBのマネジメントの貧しさに、改めてため息が出る。

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パでは日本ハムの大田泰示に1万5048票と票が集まったが、大田は腰の故障で二軍落ちしているため辞退。西武の源田が5652票で選出された。これも間抜けなことだ。

交流戦ができてオールスターゲームの形骸化が進んで久しいが、主催者側の無策も目立っている。

オールスター戦は2リーグ分立の翌年、1951年からスタートした。このころは両リーグの対抗心は極めて強かった。
特に人気球団巨人を擁するセに対するパの敵愾心は激しく、この試合のためだけに秘策を練る選手もいた。

当時の新聞にはオールスター戦の予想がいろいろな評論家によって書かれた。真剣勝負だったのだ。
また、セパが真夏に一戦交えることは、プロ野球全体の振興としても重要だった。

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ちなみにオールスター戦と日本シリーズの放映権収入、興行収益はNPBに入る。ペナントレースは一銭も懐に入らない。だからNPBにとっては、オールスターは非常に重要な興行なのだ。

オールスターの価値が損なわれたのは、間違いなく2005年に交流戦が行われたのが契機となっている。
他のリーグのチームと真剣勝負する機会ができたことで、鮮度感がなくなったのだ。
これとともに、選手の「手抜き」や「おちゃらけ」も目に付くようになった。それはNPBそのものの価値を損なう行為だが、そこまで認識しない幼稚な選手もいるということだ。

オールスターをめぐっては、昔から馬鹿なファンが跳梁跋扈してはいた。高卒1年目の太田幸司がファン投票で1位になったり、日本ハムに組織票が入ったり、試合に出ていない川崎憲次郎がファン投票で1位になったり。得票総数が少なかったために、そうした跳ね返り票が結果に結びついたのだ。

今回の原口選出もその類だろうが、こうした投票は「自分たちが好きなプロ野球の価値を貶める行為だ」ということを認識すべきだ。
昨夜、NHKの中継で原口文仁の選出についてコメントを求められた和田一浩は一言も発しなかったという。こういうのを「高い見識」という。

今のメディアは一部の馬鹿なファンに攻撃されるのを恐れて原口の選出に異論を唱えるような記事は書かないだろうが、主催者側としては本来に主旨に悖るこうした選出が起きないように、投票の設計段階から配慮すべきだ。
同時にファンも、自分たちの投票がどんな意味を持つのかを少しは考えるべきだ。

オールスターゲームそのものが制度疲労を起こしているのは事実だろう。改革すべきだ。しかし、価値が損なわれたからと言って好き放題していいわけではない。今こそプロ野球ファンの良識が試されている。


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