ジャニーズ事務所から民放各局への圧力を、公取委が「注意」したのは、異例のことだった。

ジャニーズ事務所は、「テレビ局に圧力などをかけた事実はなく、公正取引委員会からも独占禁止法違反行為があったとして行政処分や警告を受けたものでもありません」とコメントしている。ここがポイントだろう。

今や、権力を有する側が直接圧力をかけることは少ない。その証拠が残れば、世間の批判を浴びるからだ。直接的な物言いはせず、言外ににおわせる。当事者同士の間でしかわからない方法で巧妙に圧力をかけ、悟らせるわけだ。

テレビ局のような、従順なエリートがいる組織では、何度かそういう接触があるうちに、権力側が圧力をかけなくても気を回すようになる。ジャニーズ事務所の不利になるようなことは一切しないし、不都合な情報も報道しないようになる。これが「忖度」という状態だろう。

NHKは、「ブラタモリ」で草彅をナレーターで使い続けるなど「忖度」をしなかった。そのこともあって、公取がジャニーズを注意したことを真っ先に報じたわけだ。

今の安倍政権も「忖度」を使ってメディアを制圧している。この状況を、欧米各国は危惧している。日本は「報道の自由度」でG7最下位になっている。

IMG_9036


要するに、おりこうさんが頼まれもしないのに、取材源に勝手に気を使うことが常態化しているのだ。

まだいうかと言われそうだが、例のオールスターの「いんちきサイクル安打」は、パ・リーグの選手が近本や甲子園のファンに忖度したものだが、その外側には、テレビや新聞の「忖度」もあった。
「いんちきサイクル安打」は、議論しても別に球界を揺るがす問題にはならないと思うが、テレビや新聞は「忖度すること」が習性になってしまっているために声を上げなかったのだ。「やばそうなことは見て見ぬふりをする」のが、パスを発行されるジャーナリストの基本姿勢になっているのだ。腐っている。

新聞記者やテレビ記者はよくわかっていないだろうが、多くのファンは彼らの報道を、信用しなくなっている。「やばいことは書かない」姿勢を小ばかにしながら読んでいる。
だから、新聞、とりわけスポーツ紙は部数が激減しているのだ。そしてテレビ離れも進んでいるのだ。
頭が良すぎて、先回りして気を使っているうちに、自分たちの存在意義が希薄になっている。
うれしそうに取材パスをぶら下げているあんちゃんは、いつになったらそのことに気が付くのだろうか?


1983年槙原寛己、全登板成績【初登板初完封の衝撃、新人王に輝く】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!