今、やっている星稜と立命館宇治の試合。大会一の好投手と評判の星稜奥川はベンチ入りしているが、試合には出ず、星稜は2番手の2年生右腕、荻原が先発している。



小柄だが萩原は切れの良い変化球で立命館宇治を抑えている。このまま奥川を温存して勝ち進むかどうか、注目される。

前にも述べたが、昨年は市川悠太(現ヤクルト)を使い倒した明徳義塾の馬淵監督も、今年は投手分業で戦っている。

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完投する投手はいるが、馬鹿みたいに球数を投げる投手は少なくなった。

いろいろな状況はあるだろうが、昨今の「球数制限」への問題意識の高まりによって、有力校は複数の投手を用意するようになっているのだろう。
あるいは高野連側から「球数を考えて投げさせろ」という指示があったかもしれない。
高校野球の監督は自軍の投手の球数をカウントしていない、という話もあるが、どうなのか。

全体として「分業」が進むのは悪いことではない。何といっても投手の健康面ではよいことだ。
しかしながら、この動きと「球数制限導入」の是非は、全く別物だ。

おそらく高野連側からは「ここまで分業が進んでいるのだから、わざわざ球数を制限しなくてもいいだろう」という理屈が出てくると思うが、それは全く違う。



拙著「球数制限」で氏原英明さんが語った通り「選手の健康を考えて投手を変える監督なんか、一人もいない」のだ。ひょっとすると大船渡の國保監督はその嚆矢かもしれないが。
多くの監督は「1人では勝てなくなった」から複数の投手を使っているだけだ。
だから、どうしても投手を続投させなければ勝てない状況になれば、球数に関係なく投手に投げさせるはずだ。「勝つ」ことの方が「選手の健康」より優先するのだから。

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そして地方大会では、今季も1試合で200球近く投げる投手がたくさん出た。有力校では分業はできても、弱小校ではできないのだ。
「だから、球数制限をしたら弱小校は勝てない」という理屈もあるが、言い換えれば「球数制限をしなければ、弱小校の投手は守れない」ともいえるわけだ。

「勝つ」ことの方が「選手の健康」よりも優先することの異常さ、教育としての「残念さ」を考えるならば、有力校で「分業」が進んでも、いや、進んでいるからこそ「球数制限」を導入すべきだということになると思う。


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