今年の高校野球は少しは「球数」を意識しているのかと思ったが、やはりそうではなかった。

今終わった智辯和歌山と星稜の試合、大会屈指の好投手、奥川は結局165球を投げた。

ここまでの星稜の投手成績

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奥川は前の試合で先発せず、2.1回39球だけ。
中4日での先発だから、立ち上がりは疲労はほとんどなかったと思う。9回まで100球足らずと本当に素晴らしい投球だったが、今日は36度以上の猛暑、11回に奥川はふくらはぎが痙攣。

プロ野球であれば、ここで絶対に交代だが、高校野球はプロ野球とは鍛え方が違う。精神的にもはるかに強く、スタミナもあるから、交代させたりはしない。プロ野球やMLBみたいな低レベルの野球はしていないのだろう。
広岡達朗が言うように「高校生は生涯で一番無理がきく」ということだと思う。

12回に復活した奥川は、タイブレークの14回まで投げた。両軍ともに送りバントが全く成功せず、点が入らない。タイブレークはせんじ詰めれば無死でのバントを三塁で封殺すれば、延々と続くことになるのだ。14回裏に星稜、福本のホームランが出て決着がついたが、そうでなければ15回まで投げることができた。

なぜ投手はタイブレークでは15回まで投げることが可能なのかも理解不能だ。

智辯和歌山は背番号1の池田が3番手で投げ、8.1回88球を投げた。

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これで星稜は明日の準々決勝に進出した。奥川がまた先発するのだろうか。

昨年と本質的には何も変わっていないことを実感した。

NPBもMLBも足元にも及ばない世界最高峰の高校野球の神髄というべき試合だった。
甲子園ファンは「猛暑の残酷ショー」を堪能したことだろう。


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