日本では、がちがちのファンや専門家がどれだけ騒いでも、スポーツのメジャー化はできない。その周辺にわだかまる素人が大騒ぎして、初めてスポーツは、多くの人が注目する。

その流れができたのは、おそらくF1が始まりだろう。
それまでも熱狂的なマニアを持っていたが、レース中の事故死を一般紙があたかも暴走族の成れの果てのようにひどい報道をしたこともあり、モータースポーツのイメージは悪かった。
しかしフジテレビが1987年に始めたF1中継は、中嶋悟フル参戦のタイミングでもあり、大いに注目された。中嶋の同僚だったアイルトン・セナが不世出のスーパースターになり、少し遅れて古舘伊知郎が、中継陣に加わり、一気に人気に火がついた。私は当時、毎年鈴鹿サーキットに行ったが、紺ブレのいきったおっさんがパドックを歩くなど、まさにバブルの象徴のようだった。
しかし、本当はそのスポーツをさして好きではない連中が騒ぎだして、F1はステイタスを上げたのだ。

これに続くサッカーは、用意周到にビジネスモデルを組み立て、しっかりとした戦略で売り出されたものだったが、これもサッカーが好きな有名人が多数登場することでメジャー化した。

ほぼ同じタイミングで、大相撲も若貴ブームに乗って人気を回復した。大相撲はその後、八百長事件などで一気に人気を落とす。事態の根本的な解決はされなかったが、それでも人気は回復している。

こうした流れに乗れそうで乗れなかったのが、バレーボールだ。国際大会を日本で独占的に開催し、何の関係もないアイドルグループにコートで飛んだり跳ねたりさせたが、一向に人気は上がらなかった。結局、素人があおるにしても、競技そのものに興味を抱かせるような知恵や工夫がなければ難しいということだろう。競技団体の体質の古さもあっただろう。

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さて、ラグビーはどうか?2015年のワールドカップでは、日本が南アをやぶったり、五郎丸歩が活躍したりで、一時的なブームになったが、その後下火になった。
しかし昨日の日本でのワールドカップの初戦は、4万5000人の大観衆が集まった。日本は格下のロシアに勝って幸先の良いスタートだった。会場の反応は良かったのではないか。日本戦のチケットはソールドアウトしているという。
中継放送を見ても、前回大会よりもしっかりと伝えている印象があった。池井戸潤原作の「ノーサイドゲーム」が予想どおり高視聴率をマークしていることもあり、日本人のラグビーの理解は進んでいるのではないか。

おそらく、この大会後、ラグビーをやらせたいという親が増えるだろう。健全で、かっこよくて、知的なスポーツだ。
小学校のラグビーチームはまだ少ないが、数年後に小学生の「好きなスポーツ」で、サッカー、バスケ、卓球などに伍して名前が載る可能性は大いにある。
そのとき、また蹴落とされるのは間違いなく「野球」である。


ルーキー最多安打レース・2019

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