毎年この時期になると、同じようなことを書くことになる。日本のプロ野球、選手、ファンはいつの間にこんなにだらしなく、みっともなくなったのかと思う。
昨日は、ロッテの福浦和也が日本ハム戦で、1年ぶりに一軍の試合に出場した。ロッテは昨日の段階で楽天と1.5差の4位、残り2試合絶対に負けられない状況で福浦を7番DHに起用した。

また昨日は、広島も引退を表明した永川勝浩を先発で起用した。永川も今期一軍初登板だった。どうよに残り2試合、3位死守のために負けられない試合だった。

球団は試合前から「福浦、永川の引退試合」を喧伝していたから多くのファンが集まった。

どちらも本拠地最終戦ではなく1試合を残した形だった。これは最終戦がポストシーズン決定の極めて重要な試合になることを想定したのだと思う。

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球団首脳は、今季、福浦も永川も一度も一軍に呼ばなかった。これはあきらかに「戦力ではない」とみなしていることを表している。

しかしともに功労者でもあり、何らかの形で引退のセレモニーをすべきだと考えていた。
そのことは理解できるが、その引退セレモニーを、ポストシーズンがかかる重要な試合にぶっこむのは理解に苦しむ。

永川は1人だけに投げたが、先頭打者ホームランを打たれたらどうするつもりだったのか。福浦は無安打だったが、タイムリーエラーをしていたらどうするつもりだったのか。

こうしう重要な試合に「引退試合」をぶっこんだのは、昨年のDeNAが9月21日の中日戦に加賀繁を先発させたのが初めてではないかと思う。

永川の例も加賀の例も「引退する投手を先発させることで、相手が忖度してくれて、1アウトが確実に取れる」と指揮官が思ったのだとすれば、それはとんでもないことだ。

そうではなくて、彼らを「先発させるに足る投手」だと思ったのだとすれば、彼らはなぜ引退することになったのか、という話になる。

いずれにしても、明快であるべき勝負の場に、あいまいな「引退セレモニー」を混入させることには、一辺の正当性も認められないと思う。


ルーキー最多安打レース・2019

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