茨の道になる可能性があるだろうな、と思う。
甲子園には出場しなかったが、佐々木が同世代では星稜の奥川と並んで屈指の投手だったのは間違いない。しかし、彼は今年の夏、いろんな「色」がついてしまった。

一つは「昭和の高校野球」とは異質の存在であること。大船渡は、エースを押し立ててどんどん投げまくる昔の野球ではなく、選手の球数やコンディションを重視する野球だった。筑波大出身の國保監督は勝利よりも佐々木の健康面を優先させた。それでも195球を投げさせたが、地方大会の決勝戦は登板させなかった。

これまでこういう扱いを受けた選手は多くない。佐々木自身がどんな考え、どんなメンタルを持っているかはわからないが「新しい考え方の選手」という「色」がついている。
プロ野球は、高校野球よりも合理的で開明的な指導者もいるが、根性論の指導者もいる。場合によっては「扱いが面倒な選手」と見られる可能性もあるだろう。

また佐々木は、純朴な性格のようだ。万事如才ない奥川と比較すると、コミュニケーション面でも違いが浮き彫りになる。神経質そうにも見える。さらに肉刺が潰れやすいという印象もついた。

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本来なら、奥川とともに1年目から一軍で投げてもいい素材だが、いろいろ回り道をする可能性もありそうだ。

佐々木は夏に國保監督の母校の筑波大を訪れていた。もう無理な話だが、筑波大に進んで、フィジカル面やコーチングなどを学んだほうが良かったのではないかと思う。

高校生は大学に進学すれば、意識が大きく変わって大人になっていく。佐々木朗希はいきなり大人の世界に身を投じるのではなく、そういう「バッファ」が必要だったのではないか、と勝手に思う次第。

願わくば例えば、日本ハムのような「根性、根性」言わない人がいるチームに入ってもらいたい。


「宇佐美式勝利打点」を調べてみました・2019|9月24日まで

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