今年も結構いろんなところに出かけた。勿論、野球がらみの出張がメインだったが、それ以外の一般企業の取材も結構あった。




そういう話をすると、「いろんなとこに、いっぱい行けていいね」などと言われるが、残念なことに私は取材をしている時間以外は、どこにいてもパソコンに向かってひたすら原稿を書いているので、観光らしき観光をすることがほとんどない。せいぜい取材先がいろんなところに連れて行ってくれる程度だ。

これではいけないのではないか、と少し思っている。どこへ行ってもホテルと取材地の往復では、忙しすぎる。「忙しいという言葉は、心を失うと書くんです」かの聖人武田鉄矢翁もそう言っている。

だから今回の台湾出張では1日余計にいることにして、どこかへ行こうと思った。
台北は何度か行ったから、どこか違うところ。そうだ、「KANO」の舞台、嘉義に行ってみようと思い立った。
嘉義は人口27万人。台湾では比較的大きな町で、新幹線(高鐵)の駅もある。しかし高鐵嘉義はずいぶん海寄りだ。野球で有名な嘉義農林はもっと山側にある。だから在来線(台鐵)の嘉義にいくべきだ。
そう思ったので台中から嘉義まで在来線で行くことにした。特急(自強号)もあるのだが、駅で聞くとすべて売り切れ。

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そこで、各駅停車に乗っていくことにした。途中まではイモトのWi-Fiが使えたが、途中で途絶えた。お昼過ぎの電車に乗って、2時間近くかけて嘉義の駅に着いた。
駅前で客引きをしているタクシーのおじさんに「棒球(バンジョウ=野球)」「嘉義農林」というと、中山路という通りを指さして「歩け」という仕草をした。

そこで歩くことにした。台湾の地方都市らしい、ほこりっぽい商店街を15分ほど歩くと道の真ん中に噴水があって、そこにこんなモニュメントが建っていた。

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まさしくこれぞ「KANO」だ。私は写真に収めた。よく見ると、像はゆっくりと回転している。これをカメラに収めて、いよいよ、ここから「KANO」の世界を見に行けるか、と思ったが、周囲には記念館のようなものは何もない。台湾のどこでも見られるような商店街が広がっているだけだ。
「棒球場は」と座り込んで往来を見ているおじさんに声をかけてみたが、要領を得ない。
何も得るものがないまま、商店街をぶらぶらあるき、スタバでラテを飲んだ。Wi-Fiがきかないから検索もできない。
あとから調べたら、さほど遠くないところに今は国立嘉義大学となっている嘉義農林のキャンパスがあったらしいが、そこに史跡のようなものはないらしい。
映画「KANO」のヒットによって、このモニュメントができたが、それまで「KANO」は歴史の中に埋もれていたようだ。

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日が傾き始めたので、駅に戻る。特急券は売り切れていたので「NO-SEAT」と書かれたチケットを買って特急に乗り、1時間20分ほど立ちっぱなしで台中に戻ってきた。

海外で思い立って何かをするのなら、下調べをしなければならない。「それも大事なことです」と武田鉄矢翁にいわれそうだ。そうしなかった私が悪い。
次回こそ、今は大学になっている嘉義農林やグラウンドにいくぞ、と思いつつホテルに戻り、また原稿を書き始めた次第である。


1964年金田正一、全登板成績【スワローズ最後の年、最後の20勝到達】

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