最近の大臣は「その管轄部署のスペシャリスト」が本当に少ない。昔の文部大臣は、坂田道太とか、永井道雄とか、有馬朗人とか、教育、教育行政の専門家がなったものだが、この人は違うだろう。



サンスポ
 萩生田光一文部科学相は27日の衆院文部科学委員会で、投手の連投や投げ過ぎが問題視されている高校野球について問われ、「アスリートファーストの観点で言えば、甲子園での夏の大会は無理だと思う」と述べた。
(中略)
質疑で萩生田氏は球数制限に「選手の健康管理を考える視点が入った点は評価できる。他方、団体競技なので仲間と流した3年間の汗を考えたら、腕がちぎれても最後まで頑張りたいと思う選手もいると思う」と指摘した。
 高野連がプロ野球の養成所になってはならないと述べ、「健康管理が一番大切な視点」と強調。「特定の大会がクローズアップされ、ステータスを持ってしまった。本当は秋の国体が、最後の頂点を極める大会ではないか」との持論も述べた。


「夏の甲子園は実施が無理」といいつつも「腕がちぎれても最後まで頑張りたいと思う選手もいると思う」「どっちやねん」という感じである。

事情をよく知らない普通のおっさんが、話を向けられてそう答えました、という域を出ない。飲み屋でおっさんが「何といっても健康が一番ですなあ、はっはっは」と言っているレベルだ。

この人の関心事は「安倍晋三によく思われる」ことであって、高校野球のことなど上の空だろう。

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鈴木大地スポーツ庁長官は自らがアスリートで、スポーツ教育にも携わっていた。だから「アスリートファースト」を強く主張したし、その根拠もしっかり示したが、この文科大臣はこれ以上突っ込んでも何も出てこないだろう。

聞かれたからしゃーなく答えた域を出ない。
それでも「文部科学大臣」の肩書があるから世間は注目する。本当に介入する気がないのなら、あまり具体的なことは言わないで、「身の丈に合った」発言にとどめていただきたいものだ。


榎本喜八 安打あれこれ

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