同窓会のたぐいはほとんど出ないので、そう思うのかもしれないが、こういう会って何のためにあるのかと思う。

巨人のOB会は、会長が柴田勲から中畑清になったのだという。70すぎのじじいから、60代になったのを若返りと言っていいのかどうか知らないが、どうでもいい話だ。

事前のうわさでは、今年の巨人OB会は大荒れになるのではないかと言われた。折角優勝して日本シリーズにも出たのに、ソフトバンクに4タテを食らってあっさり敗退したからだ。

そして原辰徳監督が敗因として「DH制がないこと」に言及したこともOB連中の気に入らなかったと言われている。

DH制だけが原因ではないのは、間違いないが、セ・リーグが交流戦でも日本シリーズでも、ここまでパ・リーグに敗退し続けているんだから、それは検討してもいいとは思う。しかし年寄りにはそれが「責任逃れ」に映るのだという。

およそ世の中のマネジメントで、一番くだらないのは「責任追及」だ。勝っても負けても指揮官に責任があるのは間違いないところで、そんなことは外から言う必要もない。負けたからと言って「責任が」というのは、馬鹿でも言える。
判断すべきは、その指揮官が任に足るのかどうかであって、それはしかるべき立場がやればよろしい。外部は、留任が決まった指揮官を激励するか、冷静に敗因を指摘するかすればいいのだ。
「責任感が欠如している」なんて言っても仕方がない。

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OB連中が、この手の言っても詮ないことを言うのは「今の自分の境遇に不満がある」からだ。現場を離れて時間が立つと人々の記憶は薄れる。ぞんざいに扱われることもある。腹の底では「俺にまかしゃいいのに」というさもしい根性がある。
だから今の立場に不満がないOBはそういう事は言わない。王貞治はそんなこといわないだろ?ま、彼はソフトバンクのトップでもあるけれど。

こうした事前の予測をしていたのは、江尻良文さんだから、一生懸命取り上げるほどのことはない。実際の巨人OB会は、和やかだったようだが球団や選手がOBを煙たく思っているのは間違いない。

巨人は今年から東京ドームの球団食堂へのOBの立ち入りを禁止したという。中村稔が食事をしていて、球団取締役にそう通告されたという。

これまで巨人OBは、好き勝手にドームの食堂にやってきて選手にお説教をたれていたのだという。現場にとっては迷惑この上ないだろう。「昭和の野球」からアップデートしていないおじいさんの戯言を拝聴するのは、時間の無駄だし害悪だ。

球団のこの決断は英断だと思うが、ついでに巨人OB会には現役の監督や選手も出席しないことにしてはどうか。
そして会場も立派なところをやめて、新橋のガード下にでもしてはどうだろうか。憂さ晴らしにはそちらのほうが向いていると思うが。


1985年福間納、全登板成績【やられたらやり返せ、リーグ優勝&日本一に貢献】

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