野球と言うスポーツは、草創期から「金銭」がついて回っただけに、「不正」「アンフェアなプレー」との戦いだったといえよう。

少し時間に余裕ができたので。「サイン盗み」について、しっかり書く。
「どっちが悪い」とか「日本の悪口を言うな」みたいな小学生並みのコメントを書く人に理解できるとは思えないが、日本とアメリカの「野球の不正」に関する考え方の違いを明らかにしたいと思う。馬鹿なコメントは即座に消すのでよろしく。

アメリカの東部、中部で19世紀半ばに始まったプロリーグは「遊びで金がもらえる」ことで多くの選手を集めた。最初にできたナショナル・リーグはキリスト教の習慣で「日曜日は公式戦はしない」「球場では飲酒は禁止」だったが、後発のアメリカンアソシエーションリーグは「日曜日にビールが飲める」ことで人気となり、スタジアムでは公然と賭博が行われた。当然、八百長が横行した。

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19世紀にはすでに「八百長、不正行為の禁止」が謳われている。
しかし、プロ野球が隆盛になるにしたがって、賭博の規模は大きくなり犯罪組織も関与するようになる。この時期、アメリカの人口も爆発的に増加しており、様々な人々が流入していた。

野球選手のかけ事、八百長への関与も半ば公然と行われていた。

そしてついに1919年に、ワールドシリーズに絡んだ「ブラックソックススキャンダル」が発生、MLBは存続の危機に瀕する。
初代コミッショナーに就任したケネソー・マウンテン・ランディス判事は「疑わしきを罰し」てジョー・ジャクソンなどの選手を追放した。
この時期にベーブ・ルースが登場して、MLBは「健全なスポーツ」へと再生したが、それでも多くの「グレーゾーン」の行為が残された。

ボールに唾や異物をつけるスピットボールは「ブラックソックススキャンダル」時に禁止された。またボールに傷をつけるエメリーボールも禁止されたが、取り締まりは緩く、今に至るも疑惑がついて回っている。
ワセリンを使ってスピットボールを投げていたと言われるゲイロード・ペリーは殿堂入りに際して「コルゲートにお礼が言いたい」と言ったという。

不正バットやボールの使用も横行している。
「サイン盗み」は、こうした不正に比べれば軽微であり、近年まで野放しになっていた。

「サイン盗みも野球の内」と言う認識は、今もMLBには根強くある。


1985年福間納、全登板成績【やられたらやり返せ、リーグ優勝&日本一に貢献】

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