昨日の成人の日では、例によって新成人が飲みつけない酒を飲んで騒ぐ光景が全国で見られた。

私はあれは「格差社会」の象徴的風景だと思う。暴れている中に大学生はほとんどいない。その前に社会に出て、それも不安定な労働環境の中で「社会人」になってしまった新成人たちが、成人式で自暴自棄の自己顕示をやらかしているのではないか。
今の日本では、彼らが大卒で大企業に入った同世代と同じステイタスや収入を得る可能性はほとんどないのだ。
十代のうちにふるいにかけられた彼らの将来は、半ば決まってしまうのだ。20代、30代で何事かをなそうとしても、その手段もコネクションもほとんどないのだ。
その絶望感が、ああした行動につながているように思う。

野球界も、ほぼそのようになっている。高校、大学、社会人からプロ野球と言うコースを外れると、彼らが野球界で活躍するチャンスはほとんどなくなる。
しかし中には、そんな中から夢があきらめきれず、頑張ろうとする選手もいるのだ。
独立リーグは、そうしたアウトローから這い上がろうとする選手たちにチャンスを与えていると言える。
選手の多くは、少なくとも高校まで野球一筋でやってきた。しかしドラフトにかからず、野球をやめるかどうかの瀬戸際で独立リーグを選択している。
中には、サラリーマンになってから独立リーグに入ってくる選手もいる。私が以前いた会社の同僚でも、ルートインBCリーグのトライアウトを受けた人がいた。
今の四国アイランドリーグplus理事長の坂口裕昭さんは東大法学部出の弁護士だが、野球への思い断ちがたく、弁護士になってから四国アイランドリーグに挑戦しようとした。これもアウトローからの挑戦だろう。

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独立リーグは、筋目正しい野球人から見れば胡散臭い。野球離れなどの問題意識を持っている人たちでも、理解があるとは言えない。

しかし、独立リーグは地域で野球普及活動を地道に続けている。そして「道を外れても野球を嫌いにならなかった」若者に、挑戦の機会を与えている。

日本の野球はアマもプロもエリート主義で、学歴、球歴主義だが、独立リーグはそこからこぼれた若者たちに、最後のチャンスを与えるという大事な役割を果たしている。
エリートの野球人には鼻持ちならない人もいるが、独立リーグに関わる人は謙虚だ。

独立リーグには、本当に野球が好きな人が集まっている。この役割は、もう少し評価されても良いと思う。


1960年小野正一、全登板成績【リーグ優勝&最多勝、リリーフで21勝】

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