よくお分かりとは思うが、私が今回田淵が殿堂入りして驚いたのは、彼がふさわしくないというより、優先順位が違う、あるいはだったらこの選手も、という思いがあったからだ。

今回のポイントは「2000本未満の昭和中期以降の打者が殿堂入りした」ということだ。

かなり恣意的な印象を持つ。

1500本以上2000本未満の打者の74人について調べてみた。

1500-2000


このクラスの打者で殿堂入りしているのは
 飯田徳治、吉田義男、青田昇、伊東勤、西沢道夫、小鶴誠、豊田泰光、藤村冨美男、原辰徳、大下弘、千葉茂、白石勝巳、田淵幸一の13人。

これをグルーピングすると。

1リーグ・戦前枠
 飯田徳治、青田昇、西沢道夫、小鶴誠、藤村冨美男、大下弘、千葉茂、白石勝巳
戦後昭和中期まで 監督実績あり
 吉田義男
戦後昭和中期まで 監督実績なし
 豊田泰光
昭和中後期 監督実績あり
 原辰徳
昭和中後期 監督実績なし
 田淵幸一
平成以降 監督実績あり
 伊東勤

という感じか。「監督実績あり」とは少なくとも1回は優勝した監督。

1リーグ、戦前の選手は草創期で数字の積み上げが難しかったから、今とは価値観が異なるとみるべきだ

それ以降の選手で1500~2000本程度で、監督実績なしで殿堂入りしたのは豊田泰光と田淵幸一ということになる。

田淵はこのクラスではTローズに次いで本塁打が多いなど傑出した部分もあるが、同タイプのスラッガーでは山崎武司、前述のローズ、掛布雅之、江藤智、宇野勝、レオン・リーらがいる。

彼らよりも田淵が際立っていい数字を挙げているかと言えば、そうではない。

だから唐突感がある。投票だから、価値観が揺れるのはわかるが、同じようにスラッガーとして一時代を築いた選手が、一方は栄誉を得て、もう一方は何もなしは釈然としない。

2000本以上でも惜しい選手が結構いるのだ。

このあたりもっと議論すべきだと思う。


1960年小野正一、全登板成績【リーグ優勝&最多勝、リリーフで21勝】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!