ま、そうでしょう。ナイキのヴェイパーフライ は、ドクター中松が開発したジャンプシューズの系譜につながる「魔法の靴」だったのだから。



スポーツの歴史は「用具の進化の歴史」でもあった。
陸上や水泳など、純粋な「数値」で競うスポーツの記録が、小刻みにでもずっと進化しているのは、もちろんアスリートの体格の向上や練習法の進化もあったろうが、少なからず「用具の進化」もかかわってきた。

ただ「用具」が、その競技の決定的な要因まで左右するのは、まずい。アスリートが記録を伸ばすために「鍛錬」に励んだり、「データ分析」を見たり、「練習方法を改革」するかわりに、「新しい用具を買う」ようになってしまっては、スポーツの根幹がおかしくなってしまう。

箱根駅伝で走者のタイムがのきなみ上がったのは、駅伝ランナーが全員、新しい走法を編み出したとか、筋力アップしたとかいうことではない。「新しい靴」を履いたことだったのだから、これは早晩是正されるべきだったわけで。

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野球でも「飛ぶボール」「飛ぶバット」などがしばしば話題になる。「敵味方ともに同じものを使うからいいじゃないか」というかもしれないが、それでは過去の記録や、他のリーグの記録との整合性がなくなってくる。「打率3割」などの数字の絶対的な評価軸がおかしくなってしまう。
日本の高校野球は「世界一飛ぶバット」で野球をしているが、そこで「甲子園新記録」だとかいうのの信ぴょう性は極めて怪しいわけだ。

ナイキの厚底シューズは、極端に言えば「陸上競技の概念を破壊する」可能性さえあったわけだから、これを中止にするのは、賢明な措置だろう。

シューズメーカーも、そういう方向で無駄な開発競争をやるのはよくないと思う。しまいにドクター中松が登場しそうだから。



1960年小野正一、全登板成績【リーグ優勝&最多勝、リリーフで21勝】

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