大学野球は、かなりブラックボックスではないかと思う。その実態がよくわからない。

甲子園のように全国民が注目する中央大会がない。もちろん神宮大会がそうなんだろうが、注目度ははるかに低い。
そして大学の硬式野球部がどうなっているかは、外側からはよく見えない。選手は半ばは「成人」であり、自己責任が原則だから、高校生のように指導者の暴力やパワハラが問題になることも少ない。

日本学生野球協会は、高校同様、大学の不祥事も発表し、謹慎などの処分を科しているが、その数は圧倒的に少ないうえに軽い。一昨年は白鴎大が未成年の飲酒が発覚したが、わずか1か月の謹慎処分だった。
昨年は法政大の青木久典監督の暴力が発覚して4か月の謹慎処分となったが、大学野球部そのものは謹慎とはならず、金光副部長が采配をとってリーグ戦に出場した。

実際には暴力が日常的に行われている大学もあるようだが、それが報道されることはめったにない。前述したように閉鎖的で、そうした実態が見えないからでもあるが、同時に大学が高校よりもはるかに大きな組織であるため、メディア側の腰が引けるという問題もある。日本大学のように大きな広告出稿をしている大学法人もあるのだ。

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さらに大学にはOB会というものがある。多くの大学では、OB会が強い権力を有し、現役の指導者や選手に影響を与えている。名門大学になればなるほど、その力は強い。端的に言えば、OB会は進化、革新への「抵抗勢力」になる危険性がある。先輩後輩の序列が絶対的な大学野球にあって、OB会の意向を無視した改革ができるかどうか、という問題がある。
前述のように、法政大学では青木監督の暴力沙汰が明るみに出た。これは選手たちの内部告発によるものだったが、大学は謹慎期間が明けると青木監督を復帰させた。この背景には、OB会の内紛で金光前監督が更迭された事件が尾を引いているのだと思う。
東京六大学には「先輩理事」という役職があり、現役世代に大きな影響を与えているが、不健全極まりないと思う。
たかが1世紀くらいの歴史しかない大学野球が「伝統」を振りかざし、日本野球の改革の阻害要因になっているとすれば、実に由々しき問題だと思う。

スポーツ庁の資料によると日本版NCAA「UNIVAS」は、
 1.学業充実
 2.安全安心
 3.事業マーケティング
の3つを主要な役割としているが、今の大学組織、大学OB会は、いずれの役割をも阻害する要因になりかねない。

個人でこの問題を掘り下げるのは難しいが、一つのテーマではあろう。


1960年小野正一、全登板成績【リーグ優勝&最多勝、リリーフで21勝】

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