新型コロナウィルスによって、3月のスポーツイベントは壊滅的な打撃をこうむるだろう。それは覚悟しなければならない。

私はオープン戦が大好きなのだが、今年は観戦をあきらめなければならないかもしれない。
おそらく、影響はそれだけでは済まないだろう。

今回の騒動は、2月中に収束の兆しが見えず、3月になっても事態が好転しなければ、ペナントレースにも影響が出てくる。
オープン戦が十分にできなければ、そのまま開幕と言うのも厳しくなる。今日のNPB12球団の会議でどのような決定が行われるかわからないが、どう転がってもスケジュール通りの開催はすでに厳しいだろう。

ただ、こうした疾病は気候の変化とともに消えていく。新型コロナウィルスによる感染がパンデミックになったとしても、6月以降に大きな影響を及ぼす可能性はそれほど高くないだろう。
今日、IOCの関係者が5月末に東京五輪の開催是非の判断を引き延ばすと言ったが、東京オリンピックは国家的事業であり、国の威信をかけて行うから、これが中止になることはないだろう。経済的損失を考えれば、それは考えられない。

しかし、NPB、そして球団の経営は、今季深刻なダメージを被るはずだ。オープン戦は、主催試合と買い取り試合があるが、いずれ収益も限りなくゼロに近くなる。売り上げベースで数億円の減収になる。

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公式戦が中止や無観客試合になれば1試合当たり1億円以上の逸失になる。さらに、観客動員にも深刻な影響を与えるだろう。

球団の業績は悪化するだろう。

私は2020年は、日本野球界にとって「分水嶺」になると思っていた。それが、新型コロナウィルス騒ぎで、決定的なものになる可能性が出てきた。

2653万人と言う昨年のNPB公式戦の観客動員は、今の野球界の実勢でも何でもないが、この数字が減少に転じることで、野球界にネガティブな空気が漂うことになる。
おそらく春夏の甲子園も無事ではないだろうから、こうしたイベントの不振が「野球危機」を顕在化させる可能性は高い。

そういう形で「新しいことは何もしたくない」現体制の責任問題が持ち上がってくるのは、野球改革を考えるうえでは、悪いことではなく。

「病禍」を奇貨として、体制改革が進めばよいとは思う。


2019年E.エスコバー、全登板成績

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