日刊ゲンダイ
27日、中日は白井文吾オーナー(92)の退任が内定したと発表。大島宇一郎取締役オーナー代行(55)が後任となることが決まった。

92歳の老人が、実権を握っていたというのも驚きだ。
しかし、次の大島オーナーは若いが体制は変わらない。

中日新聞は、1887年創刊の「新愛知」と、1888年創刊の「名古屋新聞」が1942年、新聞統制令によって合併して「中日新聞」になったのだ。

「新愛知」の創刊者は大島宇吉、「名古屋新聞」は、小山松寿が創刊し、養子の小山龍三が継承した。

両チームは戦前金鯱軍、名古屋軍という職業野球チームを持っていた。また新愛知の子会社の國民新聞社は東京に大東京を所有していた。新愛知の大島宇吉は正力松太郎に対抗して新しいプロリーグを立ち上げようと画策したくらいの野球好きだった。

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合併後も、中日新聞社は大島家と小山家が代々創業家として実権を握っていた。現オーナーの白井文吾は一記者からたたき上げで新聞社トップまで行った立志伝中の人物だが、その引退でオーナー家の一つ大島家の大島宇一郎に実験が戻ったのだ。新聞がよく言う表現で言えば「大政奉還」ということになる。

中日新聞、そして中日ドラゴンズは極めて「身内意識」が強い。これで立浪和義監督の線が出たといわれているが、ドラゴンズ閥の人事が明るみに出てくるだろう。
現在の与田剛監督は、OBではあるがよその飯も食っている。金がない中で、それなりの采配を振るっているとは思うが、今季ポストシーズンに進出できなければ、立浪監督の線が出てくるのだろう。

中日では屈指の実績を誇る立浪和義がいまだに指導者になっていないのは諸説あるが、2016年の野球とばく事件の時に巨人の笠原将生と一緒に賭博場で写っていた写真がかなり効いていると思う。当時、名古屋の裏カジノ「大吉」の実質的な経営者だったとの報道もあった。女性スキャンダルも多かった。
白井オーナーは独裁者ではあったが、新聞記者上がりらしく「反社会的」な匂いには敏感だったのだろう。

いずれにしても中日新聞社は、東京新聞や中日スポーツともども新聞の部数は目減りしている。ろくな補強はできなくなっている。
今、中日は12球団で最も補強をしない球団の一つだが、景気の良い話にはならないだろう。

このチームなど、DeNAのようにベンチャー系の企業に身売りすれば、いっぺんに面白くなると思うのだが。


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