何でも言いきればいいというものではない。プロ野球にとってオープン戦は重要だ。

まず、営業的にはプロ野球では、キャンプの諸経費を「オープン戦の売り上げで賄う」と言う考え方がある。
プロ野球の春季キャンプは「日本一豪華なスポーツ合宿」だ。贅沢極まりない。そのコストは数億円に上るが、これをオープン戦10数試合で何とか補填するということだ。無観客試合によって売り上げは放映権料だけになったために、今年の「キャンプ-オープン戦収支」は大幅な赤字になった。

IMG_3099


普及活動的に言えば、オープン戦は沖縄や西日本のエリアにプロ野球の実戦を見せる貴重な機会だった。九州の野球ファンの多くは九州でのオープン戦で初めて野球に触れた想い出を持つ人が多い。
沖縄県も同様だ。その機会が失われたのは、非常に痛い。
また本拠地でのオープン戦は、ファンに昨年の野球観戦の記憶を呼び起こさせる効果もあった。

さらに、オープン戦は2020年バージョンの選手の見極めをする最も重要なテストマーケティングだった。ここで新人選手、新戦力の「お試し」をすることで、一軍枠、レギュラーを絞り込む。
またその過程を見るのが楽しみだったのだ。

IMG_1247


張本勲は、結局「プロ野球のビジネスがどうなっているのか」よく知らないままにここまで来てしまったから、そういうことを言う。中学生レベルではないかと思う。

今回の災難は、プロ野球には原因がない。火が消えれば収まるものではある。プロ野球は我慢するしかないが、各方面にどういうダメージがあるかくらいは、知っておきたいものだ。

IMG_9552


2019年E.エスコバー、全登板成績

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!