ニューヨーク株式市場でサーキットブレーカーが短期間に3回も発動する事態となっている。トランプ大統領の新型コロナウイルス感染症の景気対策が異常なものだったことが、かえって投資家の恐怖心を増幅したようだ。
世界はいったいどこに行こうとしているのか。我々の生活は、命はどうなるのか。投資家だけでなく世界中の人々がそんな得体のしれない不安の中にいる。

しかし、冷静に考えれば誠に不思議な状況ではある。
全世界で新型コロナは感染を拡げているが、それでも全部で17万5千人ほど、死者は7千人だ。大きな数字ではあるが、それでも世界全体からすれば微々たる数字だ。多くの人は、自分の周囲に感染者の姿を見ることはない。そして死者は高齢者や疾病がある人に限られている。感染したとしても、多くの人は無事に帰ってこられるのに、あたかも死の病のように恐れおののいている。
もっと多くの患者がいる病気はたくさんあるし、もっと多くの死者を生んでいる災厄もたくさんある。2019年、日本のガン患者は100万人を超えたと予想され、38万人が死んでいる。2019年、日本の交通事故は43万件、負傷者は52万人。死者は3千500人だ。

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人々がこの病気を恐れるのは「得体が知れない」からだ。絶対的な治療法や予防法がなく、感染が止まらないからだ。そして今と言う時代が「ボーダレス」だからだ。ネットによって世界の片隅で始まった「恐怖心の連鎖」が、1日で世界中に広がってしまう。みんなが得体のしれない「恐怖」の前に立ちすくんでいるのだ。

世界はもはや「スポーツどころではない」という気分になっている。あらゆるスポーツが中止になり、無観客試合になる中で、東京オリンピックも「中止」「延期」の気分が急速に高まっている。
日米の「野球」も、「やれる雰囲気」ではなくなっている。

そのこと自体は仕方がないとは思うが、新型コロナは、たとえ治療薬や確実な予防法が見つからなくても、来年には「旧型コロナ」になり、感染者や死者が増えても多くの人はパニックには陥らなくなる。SARSやMARSはついにワクチンができなかったが、今では地域の病になっている。

この世界的な災厄の実態は「気分」だ。そしてこのパンデミックは、戦争とは異なり、必ず収束し、終息するのだ。それがわかっていれば、焦って動きまわる必要はない。
もちろん社会的弱者や高齢者へのケアは必要だが、今は「待つ」しかないのだ。
そろそろ人々はいろんな場面で、恐る恐る活動を再開しているが、一進一退しながら徐々に活動の範囲は広がるだろう。

予断を許さない事態ではあるが、悲観しすぎて意気消沈する必要はない。今年は「春」の訪れが異常に遅かったと思って今は待とう。


年度別チーム第1号本塁打は俺だ! 広島編

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