NPBのペナントレースが短縮になるにあたり、楽天の三木谷オーナーが怒っているという。

詳細は分からないが、オーナー会議で、試合数短縮、売り上げ激減に際して選手年俸の削減を提案したが、それがNPB側で否定されたようだ。
経営者とすれば、売り上げが削減されれば人件費をカットするのは当然というところだろう。特に巨額の年俸を得ている選手は、生活に困るわけではないから削減に応じるべきだと。
しかしながら、選手は個人契約者であり、給与所得者ではない。そういう契約条項はなかったはずだ。

cf2e86f8b62e02b18ef3f5f34e2fefca_m


MLBでは機構側がペナントレースを82試合に削減するにあたり、選手の年俸を相応に削減すると発表したが、選手会側の猛烈な反発を受け、7月4日の開幕が危ぶまれる事態になっている。
また各球団傘下ではマイナーリーガーの解雇が相次いでいる。
日本と違い、雇用が極めて流動的なアメリカでは、解雇はそれほど珍しいことではないが、球団は生き残りをかけるために大リストラを断行しようとしている。
選手会はこれに徹底抗戦する構えだ。
FA騒動の時と同様、世間は「金持ちと大金持ちの争い」だと見ている。特に選手会の強欲に対して批判的なようだ。

ffe7a2de445012acfd72f8b8368024aa_m


MLBは、優れたビジネスマンが揃っている。コロナ禍が過ぎれば、金もうけの手段を考え出すだろう。だから、この危機は一過性かもしれない。

しかしNPBは、新しいことに踏み出す気力も才覚もない。コロナ禍によって破綻する球団もあるだろうし、解雇される選手もいるだろう。それを見越していろいろ手を打つのは当然だ。三木谷さんの怒りは理解できる。

恐らくNPBは、最悪の場合、破綻する可能性がある。多くの経営者はまだ何の手も打たず「コロナ禍が過ぎれば元に戻る」とひたすら信じているからだ。
たとえ生き残ってもダウンサイジングを余儀なくされるだろう。プロ野球は野球少年に夢を与える商売とされるが、その夢もダウンサイジングすることになる。


2018・19年髙橋遥人、全登板成績

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!