スポニチ
日本高野連は10日、大阪市内で第6回理事会を開き「2020年 甲子園高校野球交流試合(仮称)」を実施することを決定した。新型コロナウイルス感染拡大のため中止とした今春の選抜高校野球大会に出場予定だった32校を招待。同じく中止とした全国高校野球選手権大会の期間中に甲子園球場を使用し、それぞれが1試合の対抗試合を行う。

結構なウルトラCではあった。
大阪府の吉村知事が「甲子園で近畿大会を」と言ったのがきっかけとなって、阪神電鉄と日本高野連が検討に入った。

しかしそれを横目に、近畿2府4県の地方大会は、代表を出さないスタイルになったり、甲子園の日程と重なる日程を組んだりしていた。また兵庫県や大阪府の高野連は「甲子園は使わない」とわざわざ宣言した。「代表にも選ばれていないのに、甲子園を使うのは忍びない」という認識もあったのだ。

今、高校野球で「代表校」と言えるのは、春のセンバツの代表校しかない。甲子園で試合をするならこれしかない、と思い至ったのは、頭の固い日本高野連にしては上出来だったと思う。

しかも各校1試合だけと決めたのも良かった。酷暑での「一戦必勝」の真剣勝負を何試合もする「残酷ショー」は、この非常時では危険すぎる。

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ただ世間の論調が「(高校球児は)こういう大会を実現してくれた大人たちに、感謝しなさい。お礼を言いなさい」となっているのは、どうかと思う。

たかが高校の部活をここまで大きな大会にして、電鉄系の球場を「聖地」とまで崇め奉ったのは、大人である。高校生は部活で野球をしたいと思っていただけだ。

もちろん甲子園で野球ができれば球児はうれしいだろうが、今回の措置で無茶苦茶感動しているのは、大人の方だろう。
出場する選手は、大人にぺこぺこ頭を下げることなく、好きなように野球をすればよい。君らの人生のハイライトは、これではないのだから。


2018・19年髙橋遥人、全登板成績

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