毎日新聞
「俺は反抗心からか涙ながら、茶色のクレヨンをとり親の顔を書いた」「ここから飛び降りて生まれ変わって、普通の日本人になれるかなとか、考えてた」……。プロ野球・楽天イーグルスのオコエ瑠偉選手(22)が15日、自らのルーツに関連して周囲から心ない言葉を受けた体験をツイッター上でつづり、大きな反響を呼んでいる。
日本のアスリートは、いま世界中で吹き荒れている「人種差別問題」に無頓着だ。
多くは無関心だし、関心があっても「ややこしいことに巻き込まれたくない」と思っている選手も多い。
大坂なおみが、声を上げた時に心無いコメントが押し寄せたことも、選手を躊躇させただろう。

そんな中で、オコエはハーフだった自分の経験をはっきりとさらけ出した。きれいごとでない半生を生きてきたことをはっきり言った。

これこそ、アスリートの姿だと思う。
「スポーツ選手は政治のことなどわかっていないのだから、スポーツだけやってろ」
「どうせ、誰かにそそのかされたのだろう」
「利用されているだけだ」
みたいな、一見おりこうさんで、その実最も愚かな人たちの非難が集まることを恐れずに、発言したのだ。

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オコエにはこうしたコメントとは違うニュアンスの批判も集まるはずだ。

「人種差別反対もいいが、レギュラーになってから言え」
「高校時代から期待を集めて、まだ半人前じゃないか。一人前の口を利くな」

これらも、間違った意見だと言える。選手としてのステイタスと「言論の自由」は何の関係もない。
今年、オコエがどんな成績を残そうとも、オコエが発したコメントの正しさはいささかなりとも毀損されない。
誰が言おうと正しいことは正しい。

とは言え、オコエには、ぜひ今季は頑張ってほしいと思う。彼の正しさを、愚かな人にも知らしめるために。



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