これは相当なショックである。
時事通信
米マイナーリーグは30日、新型コロナウイルス感染拡大を受け、開幕が遅れていた今季の中止を発表した。マイナーリーグは「大リーグ機構から新型コロナの影響で選手を提供できないと通達があった。夏にマイナーリーグが行われないのは初めてのこと」と声明を出した。 
米のマイナーリーグは、ルーキーリーグにはメジャー直営の球団が一部あるが、大部分の球団が独立採算制の単独の企業になっている。しかし球団は選手と契約していない。選手はMLB球団と契約してマイナーリーグ球団に派遣される形なのだ。

「新型コロナの影響で選手を提供できない」となれば、マイナーリーグは自動的に閉業が決まる。マイナー各球団にとっては死活問題になる。
そしてマイナーリーガーにとっても実力を発揮し、アピールする場がなくなることを意味する。

要するにMLBの経営者は「これ以上お金を払いたくない」のだ。マイナー球団がつぶれようと、マイナーリーガーの前途が絶たれようと「知ったことではない」ということになる。

マイナーリーガーの一部は独立リーグに流れるだろう。MLBはこれについて容認するとのことだ。
しかし経営基盤が弱い独立リーグがマイナーリーグの代替をするのは難しいだろう。

19世紀半ば以来、アメリカでは「野球興行」が、地域の人々の最大の楽しみだった。おらが町のチームを応援する文化が根付いていた。ファンの熱意は、日本の比ではない。

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そうした文化を、MLBの経営者は己が利益のために切り捨てたということになろう。
マイナーリーグがないとなれば、MLBへの人材供給国であるドミニカ共和国やベネズエラなどの野球も衰退するだろう。メキシコも新型コロナ禍がひどいが、どうなるのだろうか?

新型コロナ禍が明けた後、MLBは恐ろしい勢いで衰退するのではないか。野球への愛情がない経営者のもとからは人材が去っていくと思う。

アメリカという国は自由な国だといわれるが、それが高じて特に経営者層に「拝金主義」が横行し、自らの利得以外のものは無価値だと思う傾向が強くなっているように思う。なんのためにMLBというビジネスを展開しているのかが、みえなくなっている。

MLBが営々と築いてきた「野球文化」は、にわかに崩壊の兆しを見せている。


2007~2019の打者 vs 2020年の打者/10試合終了時打率比較・セ・リーグ

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