NPBは本来ならば8月1日からはキャパの50%まで観客数の上限を増やす予定だったが、新型コロナウイルスの感染が再び拡大傾向、西村康稔経済再生相が大規模イベントの人数制限緩和を8月末まで見送ると発表したことを受け、上限を5000人とする措置を8月末まで延長した。

NPBの試合の損益分岐点はどれくらいなのかわからないが、5000人では入場料収入と物販売り上げを合わせても、3000万円程度だろう。球場使用料は出る可能性はあるが、それが精いっぱい。運営的には赤字だろう。

MLBは試合数の減少に応じて選手の年俸も削減する措置に出ている。そのうえ、マイナーリーグへの選手の派遣もやめた。大胆なコストカットをしているわけだ。凄まじいリストラをして、何とか切り抜けようとしている。
「マイナーリーグを今年は実施しない」という措置は身も蓋もない感じで、えげつないとは思うが、マンフレッドコミッショナーや各球団の経営者は、大胆な策を打ち出して、生き残りを図るだろう。

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今季の観客動員は、8月末から50%お客を入れるとしても12球団で660万人程度に終わるのではないか?昨年は2653万人だから4分の1だ。12球団すべてが赤字になる。それでも各球団は選手の年俸は削減しないようだ。楽天の三木谷オーナーが「信じられない」と怒ったようだが、普通のビジネス感覚でいえば確かに信じられない。

巨人などは観客が入っても入らなくても読売新聞からきっちり必要なお金は入ってくる。他の会社も例の国税庁通達で、広告費扱いで親会社が補填するのだろう。
親会社のない広島は、このところ大儲かりだったから、1年くらいは平気なのだろう。
しかしもともと赤字体質といわれるヤクルト、オリックス、ロッテなどは親会社が難色を示す可能性はある。

さらに2021年になれば、元通りになるという保証はない。どちらかといえば「来年もヤバい」という見方のほうが強くなっている。

NPB各球団は、ダウンサイジングを考えるべき時がきているのではないか。


2007~2019の打者 vs 2020年の打者/10試合終了時打率比較・セ・リーグ

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