シーズンが始まってから、セ・リーグのスタジアムのいいところに「jeraセ・リーグ」というロゴが張り付いている。
私は今年のセ・リーグのスローガンが「jera」になったのかと思っていた。ジェラは何かの略語だろうが、どういう意味なのか、と思っていたが、じつは「jera」は企業名で、これは今シーズンを丸ごと買った「ネーミングライツ」なのだ。

NPBの公式サイトには、一切出てこない。そこから入ってセ・リーグの公式サイトに入って、はじめてこの名が出てくる。

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「jera」とは、株式会社JERAで、東電グループと中部電力が出資する電力会社だ。昨年11月にセ・リーグと3シーズンのネーミングライツ契約をしている。
この会社のメインの事業は火力発電所の維持、運営だ。東日本大震災以降、原子力発電所が半ば開店休業状態になる中で、発電量では日本最大になっている。
CO2削減が叫ばれる中、いまだに火力発電への依存度が高い日本は、世界中から非難されているが、東電や中部電力の火力発電部門を統合し、本体から切り離している。
一方で、再生可能エネルギーの開発も行っている。
エネルギー政策の未来を担う企業ともいえるが、母体が東電と中電だから、エコや地球環境というより、電力会社の利益留保が目的といってよいのだろう。
ネーミングライツにつきながら、大々的な告知をしていないのは、この手の会社につきものの後ろ暗さだ。不気味なことに、この会社は一切の広告もPRもしていない。そもそもネーミングライツで世間に告知すべき必要性があるとは思えない。

それにしてもなぜセ・リーグなのだろうか?セ・リーグは今、NPBの一部門に過ぎない。事務局はない。ネーミングライツフィーを受け取る部署はないはずだ。ネーミングライツ費用は、6球団で山分けしているのだろうか?
おそらく侍ジャパン関連と同様、読売新聞社が動いて、電通経由でこの話がまとまったのだと思う。

私などは12球団は運命共同体だと思うが、jeraセ・リーグさんは、自分たちだけ生き残ればいいと思っているのだろうか?


2007~2019の打者 vs 2020年の打者/10試合終了時打率比較・セ・リーグ

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