今のアメリカでは「中小企業のおっさん社長レベルの能力の持ち主が、超大国を牛耳ることになったらどんなことになるか」という壮大な実験が行われている。

もとよりアメリカには光と影があったが、民主主義、自由主義、言論の自由と人権の本家だったことは間違いない。少なくともきれいごとのレベルでは「悪の大国ソ連」や「独裁国家中国」に対峙する「正義の超大国」だったはずだ。

ドナルド・トランプはそうしたアメリカのイメージを徹底的に破壊した。おぞましいのはおよそ4割ものアメリカ国民がトランプを熱狂的に支持したことだ。格差社会が広がる中、アメリカは知的レベルでも格差が広がっている。福音協会などファンダメンタリストが、教育レベルの低い人を取り込んでいる。
それにしても、気に入らないメディア報道をことごとく「フェイクだ!」と退ける狂信的な人々が、世界最強の国家を牛耳る姿は悪夢としか言えなかった。

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対する民主党のバイデンは、77歳のひ弱そうな老人であり、こんな人材しかいないのかとがっかりするような候補ではあった。しかし、それでも「まともなアメリカ」の手掛かりにはなるだろう、とは思った。

トランプ夫妻が新型コロナウィルスの陽性者になったことは、今回の米大統領選挙に決定的な影響を与えるだろう。トランプは全く根拠はないが「新型コロナに負けない強い大統領」を演じてきた。だからマスクもほとんどつけなかったのだが、感染が分かったことで彼がコロナに勝ったわけではないことがはっきりしたわけだ。

民主党員だけでなく、まともな共和党員や支持者もトランプに見切りをつけるのではないか。
アメリカ、そして混迷を深める日本や世界のためにもトランプが一期で退任することは誠に喜ばしいが、大統領でさえもコロナに感染する国、アメリカが立ち直るまでの道のりは、さらに長くなったのも事実だ。

MLBは今季、異様なレギュラーシーズンを終えて、ポストシーズンに突入している。13日からは限定的に観客を入れるようだが、この状況では来季もまともなシーズン運営は不可能だろう。

当然、アメリカが東京オリンピックにフルサイズの代表を送ることも現実的ではなくなると思う。

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中日・ナゴヤ球場・ナゴヤドーム・シーズン最多本塁打打者/1950~1988、2007~2019

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