サンスポの告げ口でこうなったのかどうかは知らないが、読売新聞。
阪神球団社長が引責辞任へ…相次ぐ選手のコロナ感染で

しょうむない会社だと思う。球団から感染者が多数出たことで、世間の非難を集めた。しかも「8人で会食」という球団の規定に従わない選手の感染もあった、ということで、世間はなおさらけしからん!という。サンスポも取材に来た。誰かが責任を取らなければいかなくなった、ということで、社長が辞めることになったわけだ。

「管理責任」というのは日本独特の言葉だろう。直接には関与していない下々で起こった不祥事に対して、責任が上へ上へと繰り上がっていって、てっぺんの方までいくときにこういう言葉を使う。

しかし社長の首が飛んでも、いいことは何一つない。阪神タイガースで感染者が続出したのは、社長が無能だったからではない。
電鉄上がりの野球とは無関係の社長が首になったからと言って、選手が深刻に思うことはないだろうし、現場の空気が一変して感染拡大が広がらない保証はどこにもない。空気は重たくなるだけで、明るくはならないだろう。
それでも日本はこういう形で「事件を処理」してきたのだ。そして抜本的な原因究明をしなかったから、同じような不祥事が引き続き起こったのだ。

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今日も著名人の感染が報じられているが、ここまで市中感染が広がれば、PCR検査を定期的に行う組織から感染者が出るのは、むしろ自然なことだ。

もちろん、感染を最小限に食い止める努力は必要だが、それは59歳のサラリーマン上がりのおっさんに詰め腹を切らせることではなく、担当者が感染者、濃厚接触者に丁寧にヒヤリングをして、感染経路を明らかにし、さらなる防止策を講じることだろう。

「お前らのせいで、社長までやめてしもたんやぞ!今度感染したら承知せんぞ」と選手を恫喝しても何も変わらない。
やめた社長が有能であれば、トップダウンで「感染経路解明」と「具体的な対策」の指示をしていたはずだ。

こういうニュースを聞くと、プロ野球はダメだなあと思ってしまう。


中日・ナゴヤ球場・ナゴヤドーム・シーズン最多本塁打打者/1950~1988、2007~2019

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