引退せず、来季も現役続行を決めた斎藤佑樹は、痛めている右ひじじん帯の治療のために、トミー・ジョン手術ではなくPRP療法を採択するのだという。
Nクリニックのサイトから

PRP療法とは、PRP(多血小板血漿、血小板を濃縮したもの)に含まれる血小板の成長因子が持つ組織修復能力を利用し、人が本来持っている治癒能力や組織修復能力・再生能力を最大限に引き出す再生医療です。ご自身の血液成分だけを用いた治療ですので、免疫反応が起きにくいという点も大きなメリットです。

自身から採血した血液を遠心分離器にかけてPRPを作製し、損傷部分に注射する。1時間程度で済む治療で、入院などは必要ない。

PRP療法と言えば、斎藤佑樹と因縁が深い田中将大がヤンキース移籍1年目の2014年に受けたことで有名だ。田中の場合もじん帯損傷でトミー・ジョン手術の可能性が取りざたされたが、PRPを注射されてから6週間をかけて現役に復帰し、現在まで現役を永らえている。

田中の例はかなりレアではあろう。術後の田中は「ギアチェンジ」と言われた剛速球はなくなり、チェンジアップや2シームを主体とした技巧派に変わっていった。

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斎藤佑樹は、現時点で戦力ではない。右腕のじん帯が損傷しているようだがその損傷以前から戦力だったと考えるのも難しいところだ。

残された時間はほとんどない。トミー・ジョン手術をすれば15か月以上は復帰することはできない。来年を棒に振ることになるが、斎藤に「もう1年」はないと考えられるので、手術は回避することとなった。
次善の策としてPRP療法を選択したのだろうが、たとえ治療が順調にいったとして、100%復活できたとしても、その100%の実力をフルに使ったとしても、今の斎藤は一軍で通用するかどうかはわからない。そのレベルの投手だ。

私にはPRP療法は単なる「時間稼ぎ」にしか思えないのだが。


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