阪神を戦力外になったボーアや、巨人をクビになったモタなどはNPBでの再就職先を模索しているという。

彼らは平時であればアメリカに帰って、少なくともマイナー・リーグに働き口を見つけたはずだ。
しかし今、アメリカでは毎日15万人もの新型コロナ陽性者が出ている。日本の70倍である。死者もどんどん出ているが、トランプが悪あがきをしているために、終息のめどはたっていない。

今季、MLBは何とか60試合を行ったが、すべて無観客。同地区同士の対戦に限られ、超のつくイレギュラーだった。そしてマイナー・リーグは全休だった。すでにコロナ前に160チームあったマイナー・リーグ球団を120にまで削っていた。その上に「全休」だったのだ。

来季MLBが観客を入れて162試合の興行ができる可能性は限りなく小さいだろう。MLB全体が守りに入っている。既存の大物選手を囲い込むのが最優先であり、それ以外の選手まで触手を伸ばす可能性は小さい。マイナー・リーグに至っては、「あるのか、ないのか」という次元の話である。

日本も新型コロナ禍の第3波に入っているから、予断を許さないが、それでも今期は120試合を消化した。途中からは観客を入れて、何とか興行を成り立たせた。

韓国のKBOは、観客動員を制限しつつも144試合をすべて消化。台湾のCPBLは、無観客から始まってすぐにフルの観客動員になり前後期120試合を消化した。

状況から言えばKBOやCPBLの方がましだが、経済規模が全く違う。KBOの最高年俸は李大浩の2.5億円。平均年俸は1700万円、CPBLはさらに低く、最高年俸は5000万程度、平均は700万円程度と言われる。NPBは平均年俸が3826万円、最高年俸は菅野智之の6.5億円。

この水準を考えれば、どんな条件にせよNPBで野球をするのが一番マシだということなのだ。

彼らの判断は誠妥当だと言えよう。今オフにMLB挑戦を考える菅野智之、有原航平、西川遥輝は、このことを考えるべきだろう。

Boa



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