これはファンタジーではあるが、もしイチローが高校野球の指導者になるなら、公立高校を指導してほしい。
公立高校の野球部にも強豪校から弱小校、単独でチームを組むことができない高校などいろいろある。進学校も中堅校もあれば、多くの生徒が問題を抱える高校もある。

あまり極端な現場にいきなり派遣するのは難しいだろう。勉強も野球もそこそこできて、選手数が30人くらいの高校がいいのではないのか。
専用グラウンドではなく、校庭を使うような学校、用具は一とおり揃っているが、高価なバッティングマシンなどは持っていなくても良い。
勉強も重視しているので、平日の練習は2時間程度。休日も半日程度という制約があるような学校。

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イチローはこの学校に週に1回程度、非常勤の顧問として指導をする。そこでウォーミングアップの仕方から練習の仕方、技術論までを指導する。実技だけでなく、座学もあっていいだろう。
さらにイチローが尊敬する野球人やその他の人々を講師として招いてもいい。

そういう指導を通じて、イチローは自分のように非凡な選手ではなく、どこにでもいる平凡な高校生のメンタルやフィジカルについて学ぶだろう。
さらには公立高校の指導の野球指導の考え方、野球の価値観も学ぶだろう。
そして試合を通じて、力のある相手に負けることも学ぶはずだ。
勝利至上主義ではなく、本当の意味で教育の一環としての野球に接すれば、イチローの才能はこれまでと異なる成果を生むのではないか。

そういう経験をする中で、徐々にチームが強くなり、ついには甲子園に出るようになれば素晴らしいと思う。選手が伸び伸びと野球をしながら勝ち進み、甲子園で「イチロー野球」をすることになれば、高校野球は変わるのではないか。
それ以上に、イチローに学んだ生徒が野球を生涯の友として愛好し続けることになれば、なおさら素晴らしい。

ファンタジーではあるけども、そういう野球が花開けば、競技人口の現状にも歯止めがかかるのではないか。

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