過去10年以内に殿堂入りした投手と、現在の殿堂入り候補の成績を比較して、殿堂入りの可否を論じようと思う。

エンジ色は、ここ10年間に殿堂入りした投手。その下は現在の殿堂入り候補。ベージュ地は今年候補入りした投手。

HOF-Pitch


ここ10年の殿堂入り投手には3つのグループがある。

1つは「文句なし」。NPBで圧倒的な成績を残したグループ。工藤公康は現在の投手では十分条件である「200勝」をクリアしている。斎藤雅樹は200勝には及ばなかったが、最多勝5回、沢村賞3回と群を抜く実績を残した。北別府学も200勝をクリアしている。

もう一つは「日米合わせ技」での殿堂入り。野茂英雄は日米計で200勝をクリア、日本人MLB選手のパイオニアでもあった。佐々木主浩は救援投手としてNPBで圧倒的な成績を残し、MLBでもクローザーとして活躍した。

そして最後は「広島バイアス」。成績的には大したことはないが、なぜか殿堂入りした広島の2人。エキスパート枠の外木場義郎もこの中に入る。大野は100勝100セーブしているが、100敗もしている。MVPも受賞していない。津田に至ってはタイトルは一つだけ。わずか90セーブである。「非業の死を遂げた」ことで殿堂入りしたともいえるが、他の選手と比べてあまりにも不公平だろう。

候補投手でいえば、「文句なし」NPBで圧倒的な成績を残した投手は、高津 臣吾と山本昌だ。この2人は成績だけで殿堂入りする可能性が高いだろう。

微妙な成績なのが桑田真澄と西口文也。この2人は150勝以上を上げているうえに、MVPも沢村賞も得ている。しかし斉藤雅樹には及ばない。

他の投手は成績だけでいえば、殿堂入りはないと考えられる。佐々岡の場合「広島バイアス」が残っていれば、殿堂入りするかもしれないが、これはおかしいだろう。


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