ここ5年程12球団合同トライアウトを観に行っていたが、神宮球場で無観客ということもあって行かなかった。

毎年見ているが、ずっと思っているのは「12球団合同トライアウト」は何のためにやっているのか、ということだ。

建前上は戦力外、自由契約になった選手のショーウィンドーであって、スカウトや編成の前で自分のパフォーマンスを見せるというものだが、戦力としてはっきり評価されている選手は内川聖一や福留孝介のように参加していない。

また参加者の中でもすでに内密に球団と話をしている選手がいる。トライアウト後に契約が決まるのはそういう選手であって、そのほかの選手については「想い出作り」に過ぎない。

確かに投手でいえばストライクが入らないとか、打者でいえば前に飛ばないとか、スイングが遅いとかいうのがトライアウトの場で分かれば「問題外」になるが、仮に三者三振をとったり安打を打ったりしても、それが「再仕官」につながる可能性は極めて少ない。
たかだが3人の打者、4~5打席の結果で、実力を見極めるのは難しいのだ。

投手の場合150㎞/hでストライクが入れば、ひょっとすると声がかかる可能性があるが、それ以外のパフォーマンスがプロ続行につながる可能性はほとんどない。

昨日の新庄剛志は変な被り物をつけたり、一人だけ大騒ぎしたりせず、まじめにプレーしていたのは良かった。体も48歳とは思えない立派なものだった。送球でも素晴らしいものを見せた。
安打はおあつらえ向きのコースに球が来たということだが、その前の打席で「四球」になって悔しがっていたのが真剣味があってよかったとは思う。

しかし新庄に前もって声をかけている球団はない。楽天が、という話もあるがないだろう。
仮に新庄と契約するとすれば、いきなり普通の選手契約は難しい。70人枠を1つ空けるのは厳しいだろう。育成枠で獲得して、二軍戦、三軍戦で数字を残してから支配下登録ということになるだろう。

しかし独立リーグのオファーを蹴った新庄が、この条件をのむかどうか。育成契約についてもよく理解していないだろうし、年俸2000万くらいで即一軍くらいの条件を考えているのではないか。

6日間だけオファーを待つそうだが、トライアウトでパフォーマンスを見せたことで、新庄剛志はもう満足したのではないか。

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