阿部慎之助は2001年にプロ入りした。この時期は、巨人がまだ「特別のチーム」だった最後の時期にあたる。
中央大学からドラフト1位で入団した阿部は、のちに判明したところでは契約金の1.5億円に加え、10億円もの裏金を受け取って巨人の選手になった。

1年目からレギュラーになり、引退までスター街道を歩いたから、この間にプロ野球の社会的地位が変化し、野球そのものの人気が落ち込んだことにほとんど気が付いていないのだと思う。
まだ「俺は大スターだ」「巨人がやることは何でも許される」と思っているのだろう。

原辰徳の後は阿部慎之助監督が規定路線なのだろうが、それだけに実績を残さなければと考えているのだろう。

野球の練習で、ランニングは今も一定の意味はある。しかし、長い距離を走ればいいというものでもない。有酸素運動と無酸素運動は目的が異なる。トレーニングは、目的別、選手の体質、体格別にプログラムを組むべきものだ。
また、練習、トレーニングは選手が専門家のアドバイスを得て自分でプランを立てて、自分の意志でやってこそ意味がある。
「選手全員が一律にやらされる練習」は選手が強制的に、いやいややるという点で非効率なうえに、選手のためにならない。
高校や大学でも練習は選手が主体になって考えるところが多くなっている。野球はそういう動きが遅い方だが、それでも変わってきている。

「罰走」は最悪の練習だ。自発的に行うべき練習を上から強制される。そして選手個々の練習プランと何の関係もない。練習は楽しいもの、前向きのものであるべきだが、「罰走」は「負けたら走らされる」「恥をかかされる」と思う点で苦行になる。最悪のトレーニングだと言えよう。

「自分の経験」以外に知識を仕入れず、謙虚に学ぶこともしていない阿部慎之助という指導者は、選手に対して「権威」であり続けるために「罰走」というマウンティングを行っているのだ。そして試合に負けたことを自分の責任ではなく、選手に押し付けているという点で「責任逃れ」でもある。
原辰徳監督へのアピールかもしれないが、世間の評価は最悪になる。

何年か先に、日本シリーズでソフトバンクに惨敗した阿部巨人ナインが、博多から東京まで走らされる姿が目に浮かぶようである。

阿部慎之助は、プロ野球の監督には不適格だろう。プロだけでなく、ほかのカテゴリーでも難しい。「昭和の野球」しかできないのであれば、人畜無害の解説者になるべきだと思う。大食いタレントなんか向いていると思うが。


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