NPBの今の先発投手で「酷使」されるのは、実は一握りのエース級だけだ。他の先発は中6日、100球で投げている。
今年の中日の主要な先発陣 右に投球数別の試合数も示した。
大野が全登板の65%で111球以上投げているのに対して、福谷は14%、柳は33%、これ以外の先発陣で111球投げた投手は梅津だけだ。
8人のうち4人は110球以上投げたことがない。このレベルならMLBとほとんど変わらない。
柳は11月11日の最終登板で、139球を投げPAPはそれだけで59319を積み上げたので、通算のPAPも大野と大差なくなっている。
同じ先発でここまで違っているのはなぜなのか?
ひとつは個人の意思の問題があるだろう。大野や柳は100球を大きく超えて投げたいという意向があるのかもしれない。
またチームとして、エース、ローテの中心になる投手にはより長く投げることを求めているのかもしれない。
しかし大部分の投手は中6日で100球以下で投げている。この中には5回まで持たずに降板するケースも含まれてはいるが、もともと100球を目安に降板させているケースもある。
MLBの投手専門家は「NPBの投手は登板間隔が開きすぎだ。もっと詰めるべきだ」というが、確かに1週間に1回、100球以下では、シーズン3000球など届くはずがない。
このあたりの問題も考えるべきだと思う。
大野など一部の投手に負担が集中するNPBのやり方が、エースのリスクを高めている。
2020年のセ・リーグ投手陣 リリーフ詳細版
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