日刊スポーツ
日本ハム斎藤佑樹投手(32)が右肘靱帯(じんたい)を断裂していることが28日、関係者への取材で分かった。日刊スポーツの取材に応じた斎藤は、患部の現状について説明。保存療法を選択した経緯や、リハビリを行う現状を明かした。11年目の来季に向けて、不安を取り除き、万全な姿で背水の舞台に戻る。
肘のじん帯が断裂していても、投げることが可能なケースもあるのだ。斎藤の場合、部分断裂ではなく、完全断裂だった。

しかし、じん帯が断裂していても周辺の筋肉を使って投げることが可能になるケースがある。
荻野忠寛さんは、プロ野球を引退して社会人野球に戻ってから「人体に負担をかけずに筋肉を使って投げる方法を編み出した」と語ったが、やり方はあるのだ。

しかし斎藤佑樹はプロ野球選手だ。「試合で投げることができる」レベルで満足するわけにはいかない。「一軍で勝負する」ところまでいかなければならない。

本当に治癒を目指すのなら、トミー・ジョン手術を受けるしかない。30歳を超えてこの手術を受けるのは、あまり得策ではない。成功したとしてもパフォーマンスが元通りにならない可能性があるからだ。

しかし自身のPRP(多血小板血漿)を患部に注射するPRP療法は、根本治癒とは言えない。
斎藤佑樹のライバルだった田中将大はじん帯の損傷が見つかり、2014年7月にPRP療法を受けたが、このとき田中はまだ25歳。その上じん帯は部分断裂のレベルであり、恐らく斎藤よりも軽症だった。

だから田中は復活して以後も一線級で投げることができた。

斎藤の場合、復帰できても成績が上がる可能性はほとんどないだろう。
斎藤佑樹がトミー・ジョン手術を選択しなかったのは「あと1年だけ」という意識があるからではないか。

トミー・ジョン手術の場合、今手術をしても復帰は早くて2022年になる。それは待てないという感じではないか。

恐らくは「きれいな身の引き方」を考えればこそ、PRP療法を選択し、「来季、最後のマウンドに上がる」ことを目標にリハビリを続けるのだと思う。

saitoh


悲壮な話ではある。


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